[725] 東風 |
- - 2006年04月19日 (水) 18時12分
東風 進行内容 アルタナ四国の臨時会談が ジュノで開催されることになった。 アトルガン皇国の現状を 伝えなければならない。
「アトルガン皇国」の 急激な増兵は、3国の現在の軍備に 一石を投ずる事態になるだろう。[EOR] その時、微妙な均衡の上に 成り立っているにすぎない3国の友好関係を 我が国は保ち続けることができるだろうか?[EOR] ……本日は、我がサンドリアの 急な要請に応え、お集まりいただいたこと。 我が王に代わって礼を言う。[EOR] 急きょ、お歴々に お越しいただいたのは他でもない。 これは、もはや一国の問題ではなく……[EOR] ピエージェ公! 貴公のたっての希望により、特別参加許可を 与えた冒険者が、到着したようです。[EOR] よく来てくれたな。 [Your Name]。[EOR] では、まず ご参集いただくに至った経緯から、順を追って ご説明いたしましょう。[EOR] 先日のことだ。 冒険者であり傭兵でもある、 この[Your Name]が、1通の書状を携え 我がドラギーユ城の門を叩いた。[EOR] それが、 すべての始まりであった……。[EOR] その書状の差出人は、 ライファルと名乗る賢者。そこには アトルガンの現状が克明に記されていた。[EOR] アトルガンというと、例の 「傭兵キャラバン」で巷を騒がせている……[EOR] そうだ。 近東の大国アトルガン皇国だ。[EOR] なに!?[EOR] あの国はいま、 三勢力の獣人軍の猛攻にさらされており、 皇都アルザビすら陥落の危機にあるという。[EOR] なんと……。[EOR] ……沈黙の大国。[EOR] かつて、あの国はそう呼ばれていた。[EOR] お若いピエージェ公は 存ぜぬかもしれぬが、皆は忘れてはおるまい?[EOR] ……。[EOR] ……知っているとも。[EOR] クリスタル大戦時、 我らアルタナ四国の総計をも凌駕する 莫大な兵力を抱えながら……[EOR] 言を左右し、結局 一兵も援軍を寄越さなかった、と……。[EOR] ご存知であったか? これは失礼した。[EOR] だが、それならば、お分かりいただけよう。 あの国が、どのような窮状にあろうと 我らには関係のないことなのだ![EOR] 鳥肌ものですことね。 いつもは沈着なるあなたが、こうも熱くなって 冷たいことをお言いになるとは。[EOR] からかわれるな。 シャントット卿。[EOR] 卿とて、あの地獄の戦場を 潜り抜けた身ではないか。もしもあの時、 アトルガンの支援があれば……[EOR] それこそ 大変なことになっていたと思いますけれど?[EOR] なんだと!?[EOR] アトルガンは、 今までにも数多の国を併呑し……[EOR] 近頃では 東方諸国にまで触手を伸ばしている、 虎狼のごとき国。[EOR] 彼の国の軍勢を呼ぶということは、 デーモンを退治するために、ドラゴンの用心棒を 雇ったようなものですもの。[EOR] ……。 確かにあの国は、それまで蜜月の関係だった タブナジアですら……。[EOR] その話は……。[EOR] であればシャントット卿、 ウィンダスは何故、連中にマウラを開港したのだ?[EOR] オホホ。 この場を借りて我が国の内情を探り出し、 ありもしない企みの尻尾をつかもうとでも?[EOR] まぁ、尻尾のありなしで もめていらっしゃる国の方ですもの、 仕方ないのかもしれませんけれど。[EOR] シャントット卿……。 言葉が過ぎよう。……取り消していただこうか?[EOR] 待たれよ、お二方! 私は、彼の国に援軍を派遣する相談を しに来たのではない。[EOR] では、何を?[EOR] 本題は、彼の国と獣人の争乱の 原因と考えられる「魔笛」と呼ばれる 宝物についてなのだ。[EOR] 魔笛?[EOR] 楽器のような名だが、どうやら ただの楽器ではないらしい。[EOR] その楽器を安置していると、いずこからか 「星気の風」と呼ばれる風が吹きだし、[EOR] 人の耳には聞こえぬ音色を 独りでに奏でるそうなのだ……。[EOR] それは、また奇怪な。 耳に聞こえぬ音色というのも、 よく分からないですね……。[EOR] ……星気……[EOR] ……ふむ。確かに 奇妙だが驚くほどのものでもあるまい。[EOR] ……いずこからか……[EOR] ウィンダスならば、 勝手に筆記する自動ペンに、 勝手に掃除する自動ホウキ……[EOR] ……吹き出ずる……風……[EOR] そうそう、カーディアンの 珍妙な楽隊だってあるではないか。 なぁ、シャントット卿?[EOR] アストラル……[EOR] 風……[EOR] ……いかがされた、シャントット卿?[EOR] !![EOR] オーホホホホ![EOR] 自動楽器なんてものは、 我がウィンダスでは、子供が魔法学校で 最初に作る教材ですことよ?[EOR] 問題は、その風の力にある。[EOR] 風の力?[EOR] その風は、周囲の者を包みこみ 陶然とさせる霊力があり、その魅力には 何者も抗し難いそうなのだ。[EOR] ……獣人でさえも。[EOR] ならば、そのような危険な代物、 獣人にくれてやるか、さもなくば 壊してしまえばよいではないか?[EOR] 常識的にはそうでしょう。 個人ならば。あるいは街ならば。しかし……。[EOR] 何が言いたい。[EOR] しかし、国家ならばどうだろうか?[EOR] それが自国民をも危険に曝すものだと 分かっていても、切り札となるならば 温存するものではないだろうか?[EOR] まさか…… それほどの脅威が、たかが楽器に?[EOR] 少なくとも、書状をくださった賢者は それを懸念しておられる……。[EOR] やがて魔笛は 我らが諸国をも巻き込む、新しき大戦の 発火点となるやもしれぬ、と。[EOR] なっ![EOR] ……ピエージェ卿。 一国の代表を担う者が、軽々しく口に してよいことではないぞ![EOR] 失敬した。 これは、あくまでも賢者の推測にすぎぬ。[EOR] 詳細を、実際に見聞してきた、 この[Your Name]に 聞くとしようではないか。[EOR] …………。[EOR] ……し、しかし、 この話だけでは判断がつきかねます。[EOR] 国家たるもの、 自衛のために兵や兵器を整えるは当然の責務。[EOR] まして都が そのような状態にあるならば、 起死回生の秘策も必要なことでしょう。[EOR] 第一、その魔笛とやらは それ自体は、人畜無害の宝物のようでは ありませんか。[EOR] どうですことね?[EOR] ……[Your Name] お前が城を去ったあとで思い至ったことがある。[EOR] 今から話すゆえ、 お前の忌憚のない意見を聞かせてくれ。[EOR] ピエージェに直言しますか? [Select]はい いいえ[EOR] うむ。それでこそ、 お前を呼んだ甲斐があるというもの。 数多くの危機を乗り越えてきた 冒険者としての見識に期待しているぞ。[EOR] ほう。この場に出席していながら その態度。礼節をわきまえた冒険者なのだな。[EOR] ……魔笛とは何か?[EOR] それほど大事な宝物ならば何故、 安全な皇宮の宝物庫におかず、 獣人に襲撃される可能性の高い危険な 下町に置いておく?[EOR] 私は、そこに魔笛の危うさ。 そう何かこう忌まわしき、別の深い 意図のようなものを感じるのだ……。[EOR] [Your Name]よ。 何か心あたりはないだろうか?[EOR] 何か、心あたりはありますか?
[Select]「賢者ワラーラ」かな…… 「ゴルディオス」かな…… 「ワラーラ哲学」かな…… ちょっとわかんないかな……[EOR]
[Your Name]…… お前をこの臨時四国会談に呼んだ 意味がまったくないではないか?[EOR] 「賢者ワラーラ」か…… それはどういった人物なのだ?[EOR] ……なるほど。[EOR] ワラーラ哲学の開祖であり、近東では 知らぬ者とてない偉大な哲学者にして 錬金術師……か。[EOR] 「私はすべての 事象を知り、理を解く者ではない。みなよ。 大いに悩み、討議しようではないか。」[EOR] 「その過程こそ、理の探求への近道と なるだろう。」という言葉を遺した……。[EOR] フッ……。 兄上とは、およそ相容れぬ思想だな……。[EOR] トリオン公がなにか?[EOR] いや、なんでもない……。[EOR] 「ゴルディオス」か…… はて……どこかで聞いた名だな……。[EOR] それは、どういった人物なのだ?[EOR] ……なるほど。ゴルディオスは 人ではなく神体のようなもの、か……。 ワラーラ寺院に安置されているのだな。[EOR] はるか昔、件の賢者ワラーラは 1度だけゴルディオスを紐解き、 世界の理を読みとった……。[EOR] 今も多くの学僧が、その理を 己も知らんと、日夜、ゴルディオスの綻びを 探している……と。[EOR] どうやら、我々の信仰とは、 だいぶ趣が異なるようだが……。[EOR] 「ワラーラ哲学」……か。 それはどういった学問なのだ?[EOR] そして、そのことが魔笛とは どのように関係しているといいたい?[EOR] 「万物は無より出で、無に溶ける」か……。[EOR] 「無」という概念が いったい何を指しているのか、よく分からぬ。[EOR] ……だが、 我ら女神より生み出されし者は 女神の御許にある大いなる石にみな還る、 という考えと似ていなくもないな……。[EOR] ……だが、 我ら女神より生み出されし者は 女神の御許にある大いなる石にみな還る、 という考えと似ていなくもないな……。[EOR] 大聖堂で育った デスティンのおぼっちゃまの石頭で、 よくそこまで考えを進められたこと。 女神の祝福あってのことですわね。[EOR] シャントット卿! 私を愚弄するか![EOR] よござんす! このわたくしが、その冒険者の代わりに 大切なことを教えてさしあげますことよ![EOR] 何か、知っているのか?[EOR] 魔笛を安置している 「封魔堂」を管理しているのは、 ワラーラ寺院の僧ですわ。[EOR] そして、 その封魔堂を警護しているのは、 「五蛇将」と呼ばれる、アトルガン皇国軍 最強の面々ですことよ。[EOR] ……五蛇将? 耳にしたことがある。ひとりひとりが 一騎当千のツワモノとか。[EOR] ワラーラ寺院、 つまり国教によって厳重に保護されている アトルガンの至宝「魔笛」。[EOR] それですのに 安置されている場所は、ワイルドオニオンの 外皮にあたる皇都一危険な、人民街区。[EOR] なのになぜか、 それを護っているのは 皇国最強の将軍「五蛇将」と……[EOR] [Your Name]みたいに、 諸国からかき集めた歴戦の「傭兵」たち。[EOR] 確かに私も、 その矛盾が腑に落ちぬところだ。[EOR] つまり……[EOR] アルザビは巨大な「ネズミ捕り」。 そして魔笛は「餌」ということですわ![EOR] ……![EOR] そうか! それですべて説明がつく。[EOR] ……待ってください。 新たな疑問も生じます。なぜ、そこまでして 獣人を引き寄せる必要が?[EOR] あら。 そんなことは、このわたくしには 知ったこっちゃありませんですことよ。[EOR] だが、あの国の中枢で 何か巨大な計画のもと、それらが実行されて いるのは間違いなさそうだな。[EOR] ……民の犠牲も省みず、か。[EOR] ……さらなる情報が必要ですね。[EOR] うむ。隠された情報をも 見抜く鋭い目と耳がな……。[EOR] ……諸卿。 私の考えを聞いてほしい。[EOR] [Your Name]は現在、 彼の国で傭兵をしている。[EOR] しかし[Which 00][彼女/彼]は誇り高き冒険者。 断じて、魂まで売ったりはしていない。[EOR] それが証拠に、たかが行きずりで 預かった書状を届けるためだけに、[EOR] こうして遠路、戻ってきてくれたのだ。[EOR] それに、何より今まで多くの 冒険者と出会ってきたここにいる諸卿が よく存じていることだろう。[EOR] 冒険者が、 信をおける、我らが同士であることを![EOR] だから私は [Your Name]に 再び皇都に戻り、今までどおり傭兵として 戦ってもらいたいと思う。[EOR] たとえ、どの国の民であれ 獣人によって尊い命が失われることが あってはならないからな。[EOR] だが、一方で [Your Name]には、軍で功績を上げ 少しでも皇宮に近づき……[EOR] 彼の国の本当の目的について、 探ってもらいたいと思うのだ。[EOR] 異論ない。 彼ら冒険者は、幾度も我が国の危機を 救ってきた影の英雄だからな。[EOR] そして、わたくしたちの 手間が省けるということですわね! すばらしきお考えですこと。[EOR] ジュノはいかがか?[EOR] 同意しましょう。[EOR] 我が国は、彼の国と競売所を通じて 結び付きを強めてはいますが、あくまでも 政治と経済は別ですから……。[EOR] 全会一致ですこと?[EOR] 待ってくれ。 この問題は賢者ライファルも指摘するように 近東だけに留まるまい。[EOR] 我らがアルタナ四国を含む 「ヴァナ・ディール」全土……[EOR] 彼の国の言葉でいう「ウルグーム」全土を 巻き込む発火点となる危険性があるのだ。[EOR] 我ら、全員より頼む。 [Your Name]よ。 どうか、引き受けてほしい。[EOR] 引き受けますか?
[Select]はい いいえ[EOR]
礼を言うぞ、 [Your Name]。[EOR] 無論、我らも できるだけの支援を約束しよう。[EOR] これは少ないが路銀にでもしてくれ。 ……彼の国の通貨だ。[EOR] そうか……。 だが、冒険者とは自由なもの。 それも、ひとつの選択肢であろう。[EOR] ……アレは単なる 「餌」ではありませんわ。[EOR] 聖皇とやら、 ちょっとお遊びが過ぎますようね……[EOR]
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