投稿日：2014年07月16日 (水) 21時23分

1950年初頭に起った映画界におけるレッド・パージを題材としたドキュメンタリー的な作品。と言っても史実を前提としているだけで完全な劇映画であり、主人公や中心人物は架空の人物となっている。作品としては全く大したことがないし、元々そんなことは期待しておらずもっぱらレッドパージの雰囲気を感じたかったという興味で見たが、その限りにおいては楽しむことができた。中で、スコセッシがヨーロッパに亡命する監督役(ジョセフ・ロージーがモデル?)として出演していたり、ダリル・F・ザナックが実名で登場し、ハワード・ホークスのラッシュを見ながら18も同じシーンを撮っていることに対し「どこが違うか全くわからない」などと電話でクレームを入れているシーンがあったりして、本筋とは関係のない場面がなかなか愉快だった。レッドパージの時代には映画界では有名な話がいろいろあるのだが、それはあえて触れない作りで、まあ焦点をこの主人公に絞りたかったのだろう。３★ ロバート・デ・ニーロ、アネット・ベニング、ジョージ・ウェンド、マーティン・スコセッシ

投稿日：2014年07月06日 (日) 11時32分

細田守の世界に違いないのだが『サマーウォーズ』に比べると面白くない。登場人物も魅力に欠ける。男のすべてを受け入れて、彼が死んじゃったあとは文句も言わずに明るく健気に二人の子を育てる。そんな女が男の理想ってことなのかい。気持ち悪い。自然と人間と動物の共生みたいなメッセージにも冷ややかな感情しか湧いてこない。２★ （声）宮崎あおい、大沢たかお、黒木華、西井幸人、大野百花

投稿日：2014年06月26日 (木) 10時06分

東野圭吾原作なので、ミステリーかと思っていたら、違っていた。それでも、東野圭吾の人間描写の秀逸さが良くわかる作品になっていた。けっこうな哀しい作品で、この歳では今更という気分なんだが、まあ良い作品だ。拾いものは沢尻エリカで、エリカ様と呼ばれるイメージとはかなり違っている役柄で面白かった。３★ 山田孝之、玉山鉄二、沢尻エリカ、吹石一恵、尾上寛之、田中要次、山下徹大、石井苗子

投稿日：2014年06月23日 (月) 13時02分

監督は沖浦啓之となっているが、原作・脚本が押井守。内容はまさに押井ワールド。だが、なんとも評価の難しい作品で、普通の映画を観るように観てしまうと、非常に解りにくくて頭がこんがらがってしまう。解りにくい言い方だけど「言葉」を頭に入れて「映像」を追って行く見方をしないと駄目。だから評価しにくい。３★ 藤木義勝、武藤寿美、木下浩之、廣田行生、吉田幸紘

投稿日：2014年06月11日 (水) 10時08分

こんなに1950年の映画に驚かされるとは思わなかった。1950年代のメキシコのスラム街の話だが、今に置き換えても十分成立する「社会派ドラマ」であり、「人間ドラマ」になっていて、人間が「嫌悪感を覚えつつも興奮する」部分をぐりぐり突いてくる。終盤での母子のすれ違いのシーンから容赦のないラストへの展開には仰天もの。４★ エステラ・インダ、ロベルト・コボ、アルフォンソ・メヒア、ミゲル・インクラン、 イエスズ・ガルシア・ナバロ

投稿日：2014年05月27日 (火) 14時46分

「素晴らしい映画なので、全ての学校にこの映画のＤＶＤを置こう」とオバマか夫人かが言ったとかで、小中学生でも理解できる内容なのかと思いきや、難しい。とくに最初の３０分くらいが難しく、脱落しそうになった。南北戦争も決着がつきそうな時点で、リンカーンが奴隷制度を廃止を実現する憲法修正第１３条を成立させるための苦悩の２８日間を描いている。派手な見せ場は殆どなく、政治的な駆け引きや妥協がメイン。ロビイストを使って民主党議員の切り崩しの駆け引きや、綺麗事だけではない部分も描いていて、丁寧なのだが退屈。この時代に、リンカーンの奴隷廃止より過激で黒人の人権を白人と同じにすべきと言っていた白人が居たエピソードも入れていたが、驚き。作品としては、前作もつまらなかったし、スピルバーグも黒澤みたいになっちゃのかな。２★ ダニエル・デイ=ルイス、サリー・フィールド、デビッド・ストラザーン、ジョセフ・ゴードン=レビット、ジェームズ・スぺイダー、ハル・ホルブルック、トミー・リー・ジョーンズ

投稿日：2014年05月04日 (日) 14時54分

終身刑の兄の無実を証明するため、弁護士になった女性の、実話に基づいた作品。 主演はヒラリー・スワンク。高校もちゃんと卒業していなかった主人公が、弁護士資格を取るまでは意外とあっさりしてて拍子抜け。もちろん、夫が去っていったり、ふたりの息子と別れて暮らさざるを得なかったりという苦労は解るのだが。証拠探しに執念としかいいようのない情熱を傾けて行く。主人公が救おうとした兄にサム・ロックウェル。彼のやさぐれ方はものすごくて、犯人だとされても仕方ないと思ってしまうほど。しかし、それ以上にやさぐれててびっくりしたのが、重要な証言をする兄の元恋人役のジュリエット・ルイス。最後の方の歯が欠けてる顔なんて、どうみても50代以上。そのほかにもメリッサ・レオ、ミニー・ドライバー、ピーター・ギャラガーなど、豪華キャスト。実話に基づいた作品と言えば、名作「エリン・ブロコビッチ」があり、比較して悪いがこの作品はそれには到底及ばず、普通の作品。３★ ヒラリー・スワンク　サム・ロックウェル　ミニー・ドライヴァー　メリッサ・レオ　ローレン・ディーン

投稿日：2014年04月21日 (月) 11時44分

アメリカ国防省のトップシークレットを収めたマイクロチップが、国際的ハイテク犯罪集団に盗まれた。彼らはチップを、オモチャのリモコン・カーに挿入。しかしそれは、ふとした手違いから、ひとりで留守番していた８歳の少年のもとに・・・。このシリーズでストーリーがグレードアップしたとの触れ込みだったが、１と同じで何がアップしたのか・・・。つまらない。1★ アレックス・D・リンツ　オレク・クルパ　リア・キルステッド　レニー・フォン・ドーレン　デイヴィッド・ソーントン

投稿日：2014年04月11日 (金) 22時20分

若い頃に**ドナーとなり、それから何年も経ったある日、自分の生物学上の子供が５３３人存在することを知らされる。そのうちの１４２人が身元開示請求をしてるとかで、裁判が始まる。お気楽に過ごしてたダメ男ダヴィットもビックリ。興味本位でその子供達の資料を覗き見したところそのうちの１人がなんと贔屓のサッカーチームのスター選手。それがきっかけで試料の覗き見が続く。とてつもなく良い奴のお話で、ハートフルと言えばハートフル。出来過ぎと云えば出来過ぎ。まあ気楽に見て頂戴の映画。３★ パトリック・ユアール、ジュリー・ルブレトン、アントワーヌ・ベルトラン 、サラ=ジャンヌ・ラブロッセ

投稿日：2014年04月09日 (水) 18時14分

若者が好きな香港映画、だから観たくはなかったが、ジョン・ウー監督だったので試しに観た。もうどうしようもない映画で時間の無駄だった。１★ チョウ・ユンファ、レスリー・チャン、チェリー・チャン、ケン・ツァン