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《TOPICS （ １０月２７日　更新)》

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勉強会で
No:2692 投稿者：渡辺 投稿日：2009/10/25 Sun 04:55:12

　 業界の10年後を考える金融業界、IT業界、大学業界の三報告と先生のお話を私なりに（普段研究していることと関連づけて）結びつけてみたい。
１）産業の必要性と個別組織体の存続
　金融や教育は近代の産業化以前からの長い歴史があり、人間社会が続くかぎりその役割は不可欠で重要な位置を占めるのは言をまたない。それに比してIT業界は圧倒的に若い産業であるが、ネットをはじめ現代社会のインフラとなっており、これも現代文明に不可欠な産業と言えるだろう。それぞれの産業の必要性や重要性は疑いようがないにも関わらず、個々の企業、組織体の維持存続は不確実極まりない時代になっているということを痛感させられる報告だった。
２）「家」か「組織」か「社会的器官」か
　組織社会論の文脈でいうならば、社会的制度となった大企業の維持存続は何よりも社会からの要請だったはずだ。しかし、その論理はもはや崩れさっている。（どのように崩れているかは三戸先生のレジメを参照されたし）
　近年個々の組織体はなりふり構わず自己の維持存続に奔っているように私には見える。特に日本企業について言えば、「家」から純粋な「組織」に限りなく近づいていると言えるのではないだろうか。（私見では「家」か「家」でないかで言えばもはや「家」ではない）
　先生が言われるように、21世紀に求められる企業観を自然や社会と調和した「社会的器官」とするならば、現実の企業のあり方はむしろ「組織」に近く、乖離の度合いを強めている近年の動向・潮流は個々の企業にとっても社会にとっても危険なものと言えるだろう。
３）存在の正当性
　この矛盾を埋めていくために個々の企業・組織体に求められるのは、それぞれの事業＝社会的役割をどのように認識し意味づけ、その存在意義や使命を確立していくかに懸かっている。私の用語で言えば「存在の正当性」の確立に懸かっているというのが、私の理解である。

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その他、情報化や株式会社の公共性等いろいろ考えさせられた。それらはまた別の機会に。