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脱 三日坊主 宣言!

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付け廻し (8/17)

あっ、ストーカーじゃないよ。
付け廻し(つけまわし)は、裏打の終わった本紙や(きれ)を、切ったり継いだりして表具を形作る工程で、関東ではそのものずばり「切継ぎ(きりつぎ)」と呼びます。ちなみに関東で「付け廻し」と言えば、切継ぎに使う刷毛(はけ)の名称のようです。

昨日、増裏(ましうら)まで打ったので、今日(8/17)は付け廻しに移ります。まずは、本紙を台紙に貼り込むところから。

本紙が版画ですから、余白を残すように考えて、四隅が直角になるように余分な部分を切り落とします。大きさは14日に決めた図面の通りです。台紙も図面に切るのですが、縦の長さは一文字(いちもんじ)の貼りしろを加えます。左右は筋割(すじわり)にするので図面通りです。本紙と台紙の準備が出来たら貼り付けるのですが、普通に貼り付けるとそこだけ二重になってしまうから台紙を刳り貫きます。貫く大きさは本紙の貼りしろを残すので、本紙より少しだけ小さくします。糊は片岡糊(かたおかのり)を薄めずに使いました。

本紙を台紙に貼り込んだら、次は、台紙の上下に一文字を付けます。模様が揃うように考えて切るのですが、痩せても枯れても金襴(きんらん)ですから、金(色)の糸を切ります。刃物は良く切れるものを用意しましょう。(笑) 僕は、クロス用のカッターで切ったのですが、刃を折るのを忘れて、毛羽立ってしまいました。(T_T) まぁ、毛羽立ってなくても糊止(のりどめ)をする予定だったので問題は無いですが。糊止には少し薄めた片岡糊を使いました。(薄すぎるとシミになるので注意!) 糊止がすんだら台紙に貼り付けます。水平になるように注意して上下とも表付け(おもてづけ)してこの作業は終了。

次は筋を付けます。志功好み(しこうごのみ)ですから、筋は縦だけです。昨日の午後に裏打をした裂を幅3分(約1cm)のテープ状に切ります。それを台紙に裏付け(うらづけ)します。表から見える筋の幅は5厘(約1.5mm)ですから、貼りしろは1分(約3mm)程度にしました。筋テープの継目は突付(つきつけ)にし、裏から紙を当てて貼り付けます。左右に筋テープを貼ったら、この工程はおしまい。

次は、左右に中廻(ちゅうまわし)の柱(細柱)を表付けします。裂取り(きれどり)の時、柱の分も含めて横長の長方形に取ったので、柱は短い裂を何回か継がなければなりません。(裂の方向が決まっているので縦にしか使えないからね) これは腕の見せ所です。(笑) 糊止をしたら、覆輪定規(ふくりんじょうぎ)を当て、筋を5厘だけ残して表付けします。裂の継目は突付で、目立たぬように気合を入れて作業しました。(笑) 左右の細柱が付いたら、ここでこの工程はおしまい。(まだまだ続きます)

次は、上下に中廻の(じょう)()を表付けします。天地の貼りしろを考えて裁断したら、糊止をして一文字と平行になるように注意して貼り付けます。裂に貼り付けるのでしっかりと押さえなければなりません。

上下が付いたら、左右にもう一度、筋テープを裏付けます。やり方はさっきと同じ。(笑)

左右の筋を付けたら、今度は柱を表付けします。これは途中で継がなくても良いように裂取りをしたので、裁断の後、糊止をして、覆輪定規を使い筋を5厘残して表付けします。

続いて上下に(てん)()を表付けします。裁断の後、糊止をして、中廻の上下と平行になるように貼り付け、しっかりと押さえ付けます。通常の佛表具(ぶつひょうぐ)はこれで形が出来上がるのですが、今回はこれに明朝を付けるので、もう少し付け廻しの作業が続きます。ですが、ここで一度、表具の幅を決めます。左右の幅を決めたら、余分な部分を切り落としておしまい。

幅決めが終わったら、左右に3本目の筋テープを裏付けます。やり方はさっきと一緒。

いよいよ付け廻しの最後の工程、明朝(みんちょう)を表付けします。覆輪定規を当て、筋を5厘残して、斜子織(ななこおり)のテープを表付けします。左右とも付け終わったら、付け廻しは終了。

最後に、もう一度、幅を決め、耳折(みみおり)をします。端から1分5厘(5mm弱)のところに裏から星突(ほしつき)で線を引き、折り返して折り癖を付け、糊をつけて貼り付ければ完成。

これで、表具の形が完成しました。次は総裏(そううら)を打つのですが、疲れたので、今日はここまで。

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