このサイトの管理人、表具師かっぱの日記です。
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別冊 表具師かっぱの「脱 三日坊主 宣言!」もちまちま更新中
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最近は不景気からか、手に職を付けたいとお考えの方も多くなってきたように思います。こういうサイトを作り、また、兵庫県表具内装組合連合会の事務局をやっていますと、「表具師になるにはどうすれば良いですか?」とのお問合せをメールで頂く事も多くなってきました。お問合せ頂いた皆さんに対して、一件一件、その方に応じた御返事を書いていますが、一度、纏めておこうと思います。(これは、後日、「表具師の仕事とは」に纏めなおして掲載する予定です)
まず「表具師とは ( 表具屋さんの事 )」をお読み下さい。身近なところでは、襖・障子等の新調及び張替え、掛軸・和額・屏風等の作成及び修復、仕立て直し、和室(茶室等)の壁装(壁紙・腰張り等)などが在ります。(クロス張り等の洋室の壁装も行っている方もいらっしゃいます)
このように、扱う物が広範囲ですから、専業化も進んでおり、「表具店」という看板を揚げていても襖・障子の張替えが中心で、掛軸や額・屏風などは扱っていないお店もありますし、逆に、掛軸・額を専門にしているお店や、屏風専門のお店もあります。
この質問は良く頂くのですが、伝統産業で閉鎖的な面もありますから、求人広告を出して効率的に人を集めるノウハウを持つところも少なく、昨今の不況下で仕事が減っている現状では、必然的に求人も減っています。ただ、業界全体では後継者不足が大きな悩みであり、一生の仕事としてやって行きたいという情熱のある人材が求められています。待っていても求人は無いですから、自分から直接働きかけてみて下さい。
と言っても、お店によって扱っている物やの技術レベルに違いもありますから、お店選びの目安を2点、お教えしておきますね。(京都は特殊ですので、参考にならないかも知れません)
直接、お店に行くのは勇気が必要ですが、それくらいの情熱があれば、たとえそのお店が無理でも、組合の横の繋がりがありますから、良いお店を紹介してもらえるかもしれません。その点から言うと、各都道府県連の事務局か、会長のお店に尋ねるのも有効だと思います。
普通自動車の運転免許証くらいは在った方が良いかも知れませんが、現在のところ、仕事を始める為の資格は特に在りません。必要なのは、情熱と根気です。
ただし、実務経験を積んでから受験する技能検定制度はあります。仕事を始めて3年で2級、2級取得後5年で1級の受験が可能です。但し、直接1級を受験するには12年の実務経験が必要です。
詳しくは、「技能検定制度について」をお読み下さい。(検定制度の抱える問題点についても言及しています)
表具師の修業は、お店によって様々で、一概には言えませんが、検定受験に必要な実務年数からも判るように、全工程を一通り覚えるには3年〜10年かかります。特に、京都の大きなお店の場合は、10年以上は覚悟して置いて下さい。とにかく、根気の要る仕事です。
また、大阪、愛知、神奈川等には、常設の表装技能訓練校(普通科)があり、2年間で一通りの工程の基礎を教えてくれます。(兵庫県には短期コースの訓練校しかありません)
ただ、訓練校は、各店での従業員教育の負担を軽減する目的もあるので、組合所属のお店に就職していなければ入れないかもしれません。(詳しい事は、直接お問合せ下さい)
普通科訓練校を卒業すると、技能士補の資格がもらえます。
以上です。
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