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ダレモイナイ コウシンスルナラ イマノウチ(ペ∀゚)ヘ
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[501]SS 『Over the End』≫ 北へ。WI: 武蔵小金井 2005年01月01日 (土) 16時15分 Mail

 
 
 
「行ってらっしゃい、お兄ちゃん。」
 いつもの挨拶を交わして、春野宅を……ローズヒルを出発した。
 あのクリスマスから丸二年。僕は今、札幌の大学に通っている。
 陽子さんも琴梨ちゃんも、僕の下宿を喜んで受け入れてくれた。そういえば、琴梨ちゃんもずいぶん大きくなった。今は、調理士の専門学校を目指して頑張っているらしい。
 バスを降りて、北海大学の門をくぐる。キャンパスには向かわずに、付属病院を目指した。
 今日呼び出されたのは、椎名薫さんからだった。ずいぶん久しぶりになるけど、話があるそうだ。何のことかと聞き返したら、来るまで考えていなさいと笑われた。薫さんは相変わらずのようだ。
 だけど、僕を待っていたのは……冷ややかな視線だった。


「お久しぶりね……ターニャさんはお元気?」
 挨拶も終わらないうちに薫さんは切り出した。僕は戸惑ってしまった。
「は、はい……あの時は助かりました。でも薫さん……」
「薫先生。北海大の敷地の中では、それを守りなさい。」
 臨時や代理で何度か講師をしただけのなのに、薫さんはすっかり僕の先生ぶっている。
「は、はい。先生、でも……」
 鋭い瞳が、僕を射抜いていた。
「単刀直入に聞くわね。あなたたち、つきあっているんでしょう?」
 僕は赤くなった……と、思う。
「あ、あの……」
「答えなくてもいいわ。それで、どう?二人の関係は……順調なの?」
「そ、それは……って、薫さん、そんなこと聞いて……」
「先生。それに、聞かれたことにだけ答えなさい。同棲はしていないようだけれど……小樽まで、足しげく通っているんでしょう?ご苦労様なことね。」
 小馬鹿にするような口ぶりに、僕は思わずこぶしを握り締めていた。  
「そ、そんなことを聞くために呼び出したんですか!ぼ、僕がターニャとどうつきあっていようが……薫さんに関係ないでしょう!」
 薫さん……薫先生は僕を嘲るような仕草を見せた。そういうポーズが、本当にさまになる……などと、その場の僕が考えられるはずもなかった。 
「あの子は可愛いわよね。露西亜人形のよう……美人だし、肌も透き通っていて、連れて歩けばさぞ羨望の眼差しを浴びるでしょうね。性格も健気だし……尽くしてくれるタイプ?ちょっぴり世間知らずだし、きっと男性とつきあった経験もないんでしょう。初めての彼氏としては、実に便利よね。」
 僕は完全に頭に血が昇ってしまった。薫先生の冷ややかな視線が見据える前で。
「ぼ、僕が自分のためにターニャとつきあってるって言うんですか!」
「フフ、そうじゃないの?」
「そんなことあるわけない!僕は、ターニャのために……彼女のためを思って!」
 薫先生の表情の変化には、僕の叫びを止めるだけの意外さがあった。
「そう。あなたは彼女のために尽くしているのね。なら簡単。彼女と別れなさい。」
「……!ど、どうしてそうなるんですか!」
「彼女の心臓よ。わかっているんでしょう?」
 短い、その台詞だけで十分だった。僕の怒り……勢いの全てを止めるには。 
「彼女の行きつけの病院と連絡を取ってみたの。知り合いがいてね……ターニャさん、彼女の病気は進行しているわ。以前のカルテと比較しても、確実にね。これは、何が原因だと思うの?」
 僕は冷水を浴びせられたような気分になった。
「ま、前に、順調だって……」
「恋愛って、幸せだけじゃないわよね。あの人はどうしているだろう、今日の約束はどうだった。次のデートはどうなるだろう。私のことをどう思っているだろう。何か、まずいことをしなかっただろうか。そして……」
 口がきけなくなった僕に、薫先生はさらに鋭い視線を注いだ。
「外国人である自分が、日本人であるあなたとつきあっていいのか。足手まといになっているのではないか。そういった潜在的な重圧、決して消えることのない不安感……そして、狭心症という自分の持つ病気に対する恐怖……それらは、あなたと彼女が関係を深めれば深めるほど、彼女の胸中で大きくなっていくわ。」
「……ぼ、僕が、ターニャとつきあっていることが……」
「そう。だから、あなたが彼女の命を大事にしたいなら、どうすればいいかわかるわね。」
 氷のように冷たい瞳。僕は、指一本動かせなかった。
 ターニャの……ついこの前、手を振って別れた時の表情……そこに、僕などが及びもつかない苦悩があったというのだろうか。そんな……
「何も今すぐに、いきなり別れろと言っているわけじゃないわ。そんなことをしたら、それこそショックで発作を起こしてしまうかもしれないもの。だから……とりあえずこれ以上、彼女との関係を深めないことね。そして、ゆっくり……時期を見て、そっと彼女のそばから遠ざかるの。そうね。あなたはまだ若いんだから……他の彼女でも作ればいいんじゃなくて?」
 ターニャの笑顔。恥じらいながら、それでも僕に寄り添ってくる彼女。
 揺れる金色の髪。手のぬくもり。そして、あの大晦日の夜。
 白く染まった大通り公園で、重ねあった心……
「イヤだ!」
 僕は叫んでいた。ここがどこなのかも忘れて。
「そんなことできるもんか!僕はターニャが好きだ!彼女が……彼女が僕と別れて幸せになんてなるもんか!ターニャだって僕のことが好きなんだ!そう言ってくれたんだ!だから、だから……僕は彼女と幸せになるんだ!二人で……二人で絶対に、幸せになるんだ!」
 薫先生は、微動だにしなかった。
 逆上した僕の言葉を……子供じみた叫びを、真っ向から受け止めて。
「そうね。あの子の気持ちは、かけがえのないものだわ。あなたのそれも同じ。二人には、幸せになる理由があるのよ。だったら……こんなオバサンの言葉なんて気にしないこと。」
「えっ……?」
 語尾が悪戯っぽく持ち上がる。薫先生は、口元に手をやって……僕を見た。
「尽くす、尽くされるじゃないの。あなたとターニャ、二人が互いを想う感情は一言で説明できるものじゃないわ。独占したい、思うがままにしたい、いつも見ていたい、そばにいたい、喜ばせてあげたい、驚かされたい、意地悪だってしてみたい……人類は、その答えをずっと探しているんだもの。それでも、フフ……未だに、たった一つの言葉しか見つかっていないのよ。」
 僕は、先生に見つめられていた。薫さん特有の……問いかけを秘めた瞳に。
「……好き……ですか……?」
 いつもの微笑。僕が決してかなわない、大人の微笑だった。
「素敵な言葉よ。軽く口にできる、そして……大事な言葉。でもごめんなさい。私、英語のつもりで言ったの。フフ……」
 僕が考えた英単語を、薫先生は口にする隙を与えなかった。
「私に言っても仕方ないわ。あなたがそれを言ってあげたい相手に、本当の意味で伝えてあげなさいな。」
「彼女の病気の……心臓の話は……」
「嘘じゃないわ。彼女の体のためには、ね。でも、人間は体だけの存在じゃない。」
「心……」
「正解。彼女の心を考えれば、あなたと別れることが病気の進行にどれだけ悪いか。そんなこと、勧められるわけないじゃない。」
「先生、もしかして僕を……」
「ストップ。もう少し話させて。でも、いいわね。私が言ったことは事実よ。彼女の病気、それはなくなったわけじゃない。あなたがどれだけ彼女のことを想っても、彼女の狭心症を消すことはできないわ。そして、それが彼女の……ターニャさんの心に、枷となっていることを認識しなさい。いつか……今は1%の確立であっても、それが次第に蓄積され、増えていって……30%、50%……いつか、あの子の心臓病が、あなたの、あなたたち二人の前に立ちはだかるわ。そうなった時に……あなたは応えられる?それから逃げずに、立ち向かえる?」
 薫先生は、静かに僕の返事を待ってくれた。
「でも……減らすことだってできるはずじゃないですか。」
「減らす?」
「確率を減らすこと……!彼女の心臓の発作、その可能性は……確かに、永久に0%にはならないかもしれないけど!ただ増やしていくばかりじゃなくて!ゲームじゃないんだ!減らす方法だって、1%に……0.000001%にすることだってできるかもしれないでしょう!」
 再び声を荒げた僕を、薫先生はこれ以上はないほど真剣な表情で見つめた。
 そして……口元を緩める。
「そうよ。このまま一生、発作が起こらない可能性だってあるわ。何にせよゼロじゃない。減らす方法も、確かにあるわ。薬や治療、それだけじゃない……別の方法がね。」
「どうすればいいんですか?教えて下さい!」
「フフ、その必要はないわよ。」
「ど、どうしてですか!」
「その答えは……さっき、あなたが口にしようとした言葉にあるんだもの。」
 薫さんは、それ以上何も説明してくれなかった。


「椎名先生。さっきの面談の方、かなり荒れていたようですけれど……大丈夫でしたか?」
「え?あ、そうね。フフ、大丈夫。そんなにうるさかった?」
「い、いえ……」
 薫の笑みには、看護婦にそれ以上の詮索をさせない力があった。
 デスクから立ち上がると、薫は窓際に歩いた。ブラインドを開き、空気を入れ換える。
 札幌の、北海道の青い空だった。寒さが、本格的に世界を包んでいく……
「持病、外国人、若さ……ごめんなさいね。君を試すようなことをしちゃって……フフ、けっこう君のことを気に入っていたから、意地悪をしちゃったのかもしれないわね。」
「先生……?」
「あぁ、なんでもないの。イヤね、歳を取るとひとりごとが多くなって……」
「もう!先生、なに言ってるんですか。あんな素敵な車を乗り回してるくせに!」
「フフ、そうね。これ以上幸せなカップルをつつき回していると、馬に蹴られるかも。そういえば、バイクに跳ねられそうになったことがあったわね。フフッ、罰あたりだわ。」
 薫は遠い空を眺めた。


 夜。僕は、小樽を……ターニャの部屋を訪れていた。
 僕がこっちの大学に合格した春、ターニャも会社の寮を出て、小さなアパートを借りた。
 身元引受人である工藝館オーナーの許しも貰い、今では僕も、週末になるとここを訪れている。
 ターニャの作ってくれた夕食が終わって、二人で並んで何でもないテレビを眺めていた。
「あの……ツマラナイですか?」
「えっ?」
「テレビです……チャンネル、変えますか?」
 僕は笑顔で首を振った。
「そんなことないよ。ちょっと、考えごとしてて……」
 僕の言葉に、ターニャが途端に心配そうな顔になった。
 慌てて、手を振って笑う。
「違うよ。たいしたことじゃないんだ……」
「ショクジも、あまりすすんでいなかったし……なにか、ナヤミゴトがありますか?」
「う、うん……その、ね……」
「オハナシ、聞いてもいいですか?」
 ターニャの翡翠のような瞳。物憂げな表情……僕は決意した。
 僕が、僕が決意しなくてはならないんだ。
「ターニャ、母さんに逢いたくないかい?」
「えっ……?」
 驚くターニャに、僕は真面目に話し続けた。
「話してくれたナホトカの街……ロシアに、そろそろ戻ってみたくないかい?」
 目をまたたかせたターニャは、次に……予想通り、暗い顔になった。
「アノ……でも……まだ、ワタシ……」
「お父さんの……新しい義父さんのことはわかってる。ターニャが、そのことで……」
「母の再婚相手のヒトは……やっぱり……キライです。ワタシがニッポンにいるのも……」
「でも、ターニャ……」
「わかってくれているんだと、オモッテました……」
「でも、聞いてくれるかい。ターニャ、函館の山で君が言ったこと……おぼえているだろ?」
「たしかにそうです……でも、まだ……ワタシ……」
 ターニャの悲しそうな顔は、僕の胸を締めつけた。
 でも、話さなくちゃならない。
「ターニャ……ターニャはいつも、ナホトカの話をとても楽しそうにしてくれる。確かにお義父さんのことで、ターニャはいっぱい嫌な思いをしたかもしれない……でも、それ以上に、ターニャのふるさとには……たくさんの、かけがえのない思い出があるんじゃないのかな。」
 ターニャは黙った。部屋にたくさん飾ってある硝子細工……その中でもっとも精巧なものが、彼女自身のように思えた。
 でも、僕は堪えた。体のそれでない、別の力をふりしぼって。
「ターニャの大好きな、お父さんとの思い出。そして、ずっと離れ離れなお母さん……友達、先生、そして……何よりも、ターニャのふるさとの大地が……ターニャを待っているんじゃないかな。」
 それだけ言うのが、僕の精一杯だった。もう喋れなかった。
 心臓の鼓動が聞こえる。僕の……それとも、離れて座る彼女のなのだろうか。
 ターニャが口を開くまで、どれだけの時間がかかったのだろう。
「アタラシイ父は……キライです。」
 僕の背筋が震えた。取り返しのつかないことをしてしまったという後悔の念。
「でも……でも……ナホトカに、モドリタイです……母や昔のトモダチ、父の工房……たくさん、たくさんのオモイデ……ロシアの…………」
 ターニャの頬を、伝い落ちるもの。
 限界だった。
 僕は、ターニャを抱き締めていた。あふれる想いをこめて。
「ターニャ、逢いに行こう。いっぱいの思い出と……そして、僕たちの未来のために……」
 潤んだ瞳が、僕を見上げていた。
「僕が、僕がターニャを、もっと幸せにしたい……ううん。ターニャと二人で、幸せになりたい……なりたいんだ。だから……ターニャのふるさとに戻って、そして……逢いたいんだ。ターニャの家族に、思い出に……二人で、二人でずっと……これから、生きていくために……」
 ターニャは頷いた。僕の腕の中で。
 震える言葉は聞き取れなかった。ロシア語だったかもしれない。
 でも、僕にはわかっていた。
「リュブリュー、ターニャ……」
 (愛してる、ターニャ……)
 もう離さない。たとえ明日、世界の終わりが来るとしても……
 僕は、ターニャを離さない。
 
 
 


[502]色々とあけましてなあとがき: 武蔵小金井 2005年01月01日 (土) 16時18分 Mail


 新年、明けましておめでとうございます。

 ……というわけで、またもや昔の作品を(赤面)。
 いや、実は場繋ぎとかじゃないんです。うーん、色々とあるんですが……せっかくですし。あっ、借りているこの場はせっかくネットさんといったりしたり(ヒュルルー)。
 とにかく……そうですね。色々とエネルギー注入的に。油を点したり錆を落としたりしないといけないので。嘘です。
 この話は、Taleareaさんへ二度目の投稿をさせていただいた時の一遍です。同月のターニャさんの誕生日に捧げていたりしますね……当時の自分(赤面)。
 うーん、やっぱり……ターニャ可愛いよターニャ(爆)。かおるんとかことりんとかはーやんとかあゆあゆとかめぐたんとかゆーこりんとか、WIはやっぱり自分にとって素晴らしき永遠の名作です!すみませんすみません。今の愛称は全部聞かなかった方向でお願いします。こずえっちもゴメンナサイ。
 いえ、おとそ気分で浮かれていたりしないですっ。全然大丈夫です。マツケンサンバのリズムを刻んでいたりしないですよ、決して。とにかく、新年おめでとうございますっ。いつもより多く祝っております。ちょっとだけ浮かれたい気分です。いいですよね、今日くらいは。
 あっ、今の北へ。は『WI』をつけた方がいいのですよね。DDもすっかり放置状態(号泣)な自分なので、続編含めてプレイしまくりたいです。その前に何か書きたいです。うー、いいぞ自分っ。その調子だ自分っ。
 ……あぁ、新年早々恥ずかしい姿を晒してますな。とにかく襟張らずに人知れずまったりと頑張りたいと思います。小樽の片隅でひっそりと輝く宝石だったターニャのように。

 それではまた。今年もよろしければよろしくお願いしますっ。


 2005年元旦
 武蔵小金井


[Over the End]2001/11/14,TaleArea投稿作品
 


[503]あけましておめでとうございます。: カントク 2005年01月02日 (日) 10時51分

いやー、すみません凄くゴブサタぶりデス。
ヒトの事言えないんですが、なかなか更新されないんで大丈夫かなぁと思ってたデスよ。いえ、ページ上↑のアイコン独り言はちゃんとチェックしてましたが。

今回改めてこの二編を読んで懐かしさと熱さが溢れてきました。
タイムスタンプ見てもう三年たったのに気づいてびっくりですよ。
読んだ当時嬉しくなって思わずレス書き込んじゃったのを覚えてます。
もちろん、今読んでも嬉しくなってこうして書き込んでる訳ですが。

「Over〜」の方は当時と違った感慨で読みました。
今はこう言える誰かがいるから、だから実際に薫さんに言われてる気が(笑。

あ、そうそう、なんかちょっと前のアイコン独り言の部分で、ココではない場所で何か書いてるようなことを言ってましたが、教えてくださいよー(笑)。

それでは、今年ものんびりとよろしくお願いします。


[504]わうー!(涙: 武蔵小金井 2005年01月03日 (月) 00時04分 Mail

 ああっ、動揺のあまりすみません。いや、感激ですホント。

 カントクさん、お久しぶりですっ。イヤフォンさん含め皆様色々&延々とご無沙汰していてすみませんでした。こっそーりと時折覗いておりました。色々ありまして『すっとんきょう』ならぬ『すってんころりん』状態でしたが(極寒)、ようやく人並みの珍生を過ごせるようになりました拙者。いや、誰ですか自分は。忘れないでいて下さり、心底より嬉しく思います。涙出ちゃいますよポロリ。あぁ、凄くヘンですね。お正月ですから……と、言いますか、その……『>↑のアイコン独り言』……ってうわぁあぁああぁあ(大赤面)そんなぁ、ウソですよリュウさん怪我してて出撃……うわぁああぁあ(激しく動揺)。

 すみませんすみません。相変わらずですよ自分。どうせ誰もチェキしてないデスよ兄チャマ!とか思ってたので、時折トンデモないことを書いてませんでしたか?(爆汗)。そ、それはとにかくとしまして!そうです、カントクさんっ!(ひしっと、嫌がる相手の手を取る感じで(ヤメナサイ
 おっかなびっくり初投稿でdokidokiしていた四葉ちゃん話に初の感想カキコを頂いたこと、憶えてないわけないじゃないですか(泣&笑)。末尾で『お刺身にシテマス』と書かれてガツーンと背筋に来たことも鮮明にもう。三年経っても十年経っても、ずっと本当にありがとうございましたデスよ。
 どれもそうですが、皆さんから貰ったお返事は全部心に刻んでます。勿論、感想カキコなんてなくてもっ。でも本当、あの日『兄チャマからのエアメール』へのカントクさんの感想カキコを見た時の感激は未だに残ってますよ。

 酔っ払ってるなぁ自分。トホホ。

 ……ということでアレも掲載しちゃいますね。
 


[505]SS 『おーばー・じ・えんど?』 ≫ 北へ。WI: 武蔵小金井 2005年01月03日 (月) 00時07分 Mail

 
 
 
「もう戻ってこなくていいよ、お兄ちゃん。」
 いつもの通りの琴梨ちゃんの声と共に、ローズヒルを出発する。
 相変わらず、陽子さんと琴梨ちゃんは冷たい。下宿を無理強いしたのは悪いけど、半年も過ぎたらそろそろ許して欲しいと思う。朝食を、その……陽子さんが作るのも勘弁願いたかった。
 北海大学についた。今日は学校から呼び出されたのだ。今朝、陽子さんに叩き起こされた時の怒鳴り声が、今でも耳に焼きついている。
 だけど、そこで僕を待っていたのは……意外な人物だった。


「いらっしゃい……楽にしていいわよ。」
 椎名薫さん。付属病院の医師をしているのだから不思議ではないとはいえ……目の前に腰掛けているのはまぎれもなく、なつかしい薫さんだった。僕は戸惑ってしまった。
「は、はい……薫さん、久しぶりですね……」
「そう?フフ、そうかもしれないわね……はい、寒かったでしょう。熱いお茶よ。」
「あ、ありかとうございます。」
 薫さんのお茶は、僕の冷えきった心も暖かくしてくれるほどおいしかった。
「ところで……最近の調子はどう?小樽の、素敵な恋人さんはお元気?」
「あ……はい。ターニャのことでは、本当に世話になって……」
 薫さんは、瞳をスッと細めた。その小悪魔的な表情に、僕は思わず視線をそらせてしまった。
「そうね。フフ、あれから彼女、私の所によく相談に来るのよ。色々と、ね……」
「えっ?そ、そうなんですか?」
「そう。あなたのコトも聞いているわ。フフ、熱心に通っているみたいね……貧乏学生のくせに。」
 僕は有頂天になっていた、と思う。おかげで、語尾の小さな呟きを聞き取れなかった。
「そ、そうですか。ターニャ……僕のことを、何か言ってましたか?」
 頭をかきながらの僕に、薫さんはゆっくりと姿勢を変えた。わ、わざとじゃないけど……薫さんの、その……いわゆる……脚に、目がいってしまう。
「そうね……色々と相談してくるわ。あなたが、よく……妙な視線で、自分を見るとか。」
「そ、そうですか……ええっ!?」
「彼女の部屋に上がり込んで、お風呂を借りた上に……大声で、今日自分がどこでどうしたか独白してるとか。人の話の途中で遮っておいて、何度も繰り返し最初から話させるとか。どこで食事をしていようが、何か食べたら『うまい!』って叫ぶとか。」
「え、ええっ?」
 身動きできなくなった僕の前で、薫さんは悪戯っぽく瞳をきらめかせた。
「だからね、フフ……お願いされたの。アナタのことを、診察して下さいって。」
「し、診察?ターニャが、僕に……?」
 嘘だ。そんなことあるわけない。この前別れた時の、あの笑顔……恥じらいながら、片手をちょっとあげる仕草に……そんな……!
「あ、か、カラダ……が……」
「フフフ、効いて来たみたいね。どう?私の調合したクスリの感覚は。もう指一本、動かせないでしょう?」
「か、かお……る……さん……」
「セ・ン・セ・イ。そう呼んで欲しいわ。フフ、でも残念ね、そろそろ舌もしびれてきたでしょう?それじゃ、始めましょうか……ウッフフフ……」
 薫さん……薫先生がゆっくりと立ち上がった。白衣を軽く揺らして、そして……僕を見つめる。僕が決してかなわない……大人の、その……常軌を逸した瞳だった。
「か……!」
 視界が歪んだ。
 僕が最後に見たのは、注射器のような器具を手にした、薫さんの笑みだった。
「大丈夫よ……フフ、私もキミに捨てられて、車を飛ばして忘れようとしたけど……残念ね。やっぱりあの飛行機で相席になった時から、忘れられなかったみたい……なの……」
 甘い響きの声すらも、ゆっくりと消えていく。
「一人じゃ出来ないもの……にらめっこ、腕相撲……そして、フフ……」
 何もかも……全てが……

「うわあああぁぁぁぁぁあーっ!」

 目覚めた僕は、薄暗い部屋の中にいた。
 傍らで、誰かの……静かな寝息がする。
「ここは……?あっ……」
 小樽の……ターニャの部屋だった。そうか……昨日、薫さんと会って、それから……
 僕はブルリと震えた。今見たものは何だったか……考えるのすら恐い。
 どっと吹き出してきた汗を拭うため、僕はバスルームに向かった。
 カーテンの隙間から、雪のつもった市街が見えていた。
 
 
 


[506]椎名先生タイヘンです!なあとがき: 武蔵小金井 2005年01月03日 (月) 00時13分 Mail

 


 ……載せてしまいました。

 いやぁ、完全に勢いだけで綴ってますね(赤面)。皆さんからたくさんの声を頂いて、そこにカントクさんからの「麗しの薫さん絵」が来て……まさにトドメのKOパンチでした。それで激しく動揺(笑)して、反射的に書いて載せたのがこちらの一筆です。自作パロというトンデモナイことをしてますが……ですが、ですがカントクさんからそれに対して……っと、こちらがまた、という必殺の画像を。
 もう色々とすっごく大事にしてますよ。画像が少し(大きさとか含めて)加工してあるのは、執筆用の携帯機の壁紙に使っている絵なのですみませぬ。断りなく転載したりしてるのもホントすみません(何かあったら遠慮なく言って下さいっ)
 本当に、ありがとうございました&おめでとうございます新年。色々と戦士再び、ならぬ新規再び、ということで(赤面)、焦らず逸らずのんびりまったり行こう、とか思っています。既にこんな書き込みをしてしまう時点で出来てないような気もしますが(汗)。あ、ここではない場所で何かカキカキというのは人に見せられるような部類のモノでないのでううっすみません。それは別としてまたアレとかアンナノ(赤面)とか熱くやってみたいですね&カントクさんの某ページがなつかしいです……とか言ってしまったり(大赤面)。

 とにかくまた!のんびりと気ままに、どうかよろしくお願いしますっ。




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