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がん患者学著者: 柳原和子 | 出版社: 晶文社 2000年発刊 \2,600- 本書は、直接P病に関係する本ではない。が、去年読んだ本のなかでインパクト を受けた一冊だったので紹介したい。
柳原和子というノンフィクション作家が書いた『がん 患者学』がそれだ。 著者は、1997年に卵巣がんを告知され、末期がんと宣告された。その後10 年、20年と生存している患者をインタビューし、その暮らし方の記録、医者との対話、それに自らのが んとの共生の記録を加えてまとめたのが本書だ。 長期生存患者の多くが、手術や抗がん剤 など現代医療のほかに、自然食や健康食品、心理的療法などの代替療法をつづけている。また、ストレ スの多い生活を根本から変えている。 「がんは個別的な病であり、治る ために病院で受ける医療は一部分なのだと実感した」 と、著者は述べている。 がんのみならず、すべての病気に同じことがあてはまるようだ。 偶然とのことだが、著者の 母親も同じ年齢に同じ卵巣がんを発病して、亡くなったそうだ。その故か、著者の執念のようなものが伝わる分厚い一冊である。 幸い著者は経過が順調で、元気に活躍しており、NHK教育TVのETV2001シリーズというドキュメンタリー番組でも、4日連夜で同じ内容の放送があったと聞く。 「みんながそれぞれの『患者学』を始めてほしい。そうすることで、 患者がどんな医療を望んでいるかが伝わり、医療を緩やかに豊かに変えていけるのでは。」 そう著者は語っている。 このサイトは、いわば『P病患者学』の一つの具体化では ないだろうか? (旧「書籍の紹介」より) 管理人raisin|2006/02/21 [43]☆
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