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志 |
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From:ファン [/クロノトリガー]
あの日・・・オレは魔王に襲われていた。 オレが死を覚悟した時、親友がオレを助けてくれた。 もう大丈夫だと思った・・・こいつならなんとかしてくれると思った・・・しかし・・・次の瞬間・・・ ガキンッ!!刃が折れる音がした。 そして、オレの目に映ったのは・・・ 苦しげな表情を浮かべるオレの最愛の親友・・・ 冷笑を浮かべている魔王・・・ 激しく親友を罵り、笑っているビネガー・・・ そして・・・魔王が呪文の詠唱を始めた時、親友はオレに逃げろと言い、何故か笑っていた・・・・ そして、魔王の手から放たれる暗黒の炎が親友を焼き尽くした・・・ オレは、目の前で親友が燃えているのを見て思った。 これは夢だ・・・悪夢だ・・・・ だが、本来親友がいるはずの場所からは、肉の焦げる臭い・・・ 苦痛に身悶えしている親友・・・ 大声で笑うビネガー・・・ 燃えている親友を虫けらのように見ている魔王・・・ そして・・・オレは・・・・
ん・・夢か・・・ 嫌な夢を見てしまった。 しかし・・・ サイラス・・・お前は、なぜ笑ったんだ? 死の淵に立っていたというのに、なぜ笑えたんだ? 「それは、お前ならオレの志を受け継いでくれると思ったからだよ・・・」 目の前には、死んだはずの親友、サイラスがいた。 サイラス!!・・・お前なのか!? 「そうさ・・・お前に言いたいコトがあってね。」 言いたいコト・・・? 「そう・・・お前は、優しすぎるんだ。だから、オレの死を自分のせいだと思っている・・・・もう少し前向きに生きろよ。」 前向きに・・・ 「そうだ。お前は生きている・・・オレの分もしっかり生きろ!そして行け!どこまでも・・高く・・・」 懐かしい、親友の姿が消えた。 サイラス・・・ありがとう。オレは・・・お前の分も生きる! そして、魔王を討つ! 「カエル〜!何してんだよ〜?行こうぜ!!」 気が付いたら、もう皆起きていた。 その中の赤毛の少年がオレを呼んでいる。 「おう!今行く!!さあ、魔王を討取りにいくぞ!」 オレは応えた。 赤毛の少年と金髪の少女が笑っている。 眼鏡をかけた少女が呆れている。 そして、オレたちは魔王討伐の旅に出た。 かつてオレの親友が手に入れるコトができなかった志を手に入れるために・・・
2003年11月19日 (水) 20時46分
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