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SS掲示板

●説明および注意●

ここは鳥山作品関係のSSを投稿するための掲示板です。
SSというのは要するに短めのお話ですね。
鳥山ジャンルのお話であれば、
ギャグでもほのぼのでもシリアスでも、何でも構いません。
三人称形式のきっちりした小説のみならず、
管理人がよくイラストに付けてるモノローグのような
詩・散文的なものも大歓迎ですv
ただし、どなたがご覧になっても楽しめることが前提ですので、
やおいネタ・下ネタなどはお控え下さい。

気に入った作品があれば、返信機能を使って感想もどんどん書き込んで下さいませ。
リレー小説のように続きを考えるのもOKです。

ある程度ログがたまったら、改めて別ページにアップする予定です。
管理人の独壇場では寂しいので(笑)皆様のご参加をお待ちしております〜。


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[347] 旅の終わりに 〜親しき仲間へ〜
From:あゆみ [/クロノトリガー]

   

長い旅が終わった―――

本来ならココにいるはずのない仲間たち。
世界の異変が彼らをココに呼んだ。

旅の終わりは、すなわち、『彼らとの別れ』―――

いがみあうことはあった。
お互いが信じられず、酷い事を言ったりもした。

けど、それ以上に・・・・・

それ以上に励ましあった。
信じあえた。
支えあった。

歴史にも残らない、旅―――

けれど、僕らの記憶からは、消して薄れない、旅―――


口に出して言うことは、あまりなかったけど『ありがとう』と・・・
心から、思っている。

彼らがいなければ、この旅はどうなっていただろう?
彼らがいなければ、僕らの未来はどうなっていただろう?


それぞれが、それぞれのあるべき場所へと帰っていく中で、
誰かが、僕の名前を呼んだ気がした。
振り向くと、みんなが、笑顔で言った。
『また、会おう』と―――

僕も、笑顔で言った。
『ああ、いつか』―――

きっと、いつか―――

2005年10月09日 (日) 17時40分


[348] あとがきです。
From:あゆみ [/]

始めまして。あゆみと言います。
エンディング後のクロノの気持ちをイメージして書きました。(汗
こういうのを書くのは始めてて・・・
お気に召さなかったらすみません。(汗

2005年10月09日 (日) 17時44分


[343] 運命の歯車
From:レンファ [/クロノトリガー]

ザーザーと雨が降りしきる中。
クロノとシンは対峙していた。
その手にあるのは、鞘に納められた、本物の刀。
「・・・抜け、シン」
言いながら、クロノは鞘からかつての愛刀『にじ』を抜き放つ。
と同時に、凄まじい剣気がシンを襲う。
「う・・・あ・・・・」
息苦しい。
決して、湿度による物だけでは、ない。
粘っこい空気と刺すような鋭い剣気。
オレは・・・勝てるのか?
「どうした・・・・早く抜かないか!」
クロノの怒声が、響く。
ビクリ、と体を震わせ、シンはノロノロと刀を抜く。
一点の曇りの無いその刃は、まごうことなきクロノの『にじ』そのものだった。
「構えろ」
言って、クロノは左手を柄に添える。
腰を落とし、両手を持ち上げ、切っ先を僅かに落とすーーー
クロノ独特の構え。
もう、やるしかない。
オレだって、父ちゃんと戦いんだ。
意を決したように、シンは刀を中段に構える。
「いくぞ!」
クロノは叫び、力強く地を蹴る。
シンも、僅かに遅れて地を蹴り、間合いを詰める。
大丈夫だ。
イケる。
刀は同じなんだ。
昼間だって勝ったじゃないか。
「おあぁあああ!!!」
間合いが詰まり、二人は刃を振るう。
落ちる雨を切り裂き、銀の残像を残しながら、互いに引き合うように、刃と刃がぶつかる。
ギャキィイ!
刃が擦れ合う嫌な音が響く。
ギリギリと鍔迫り合いをし、互いに隙をうかがう。
「・・・どうした?こんな物ではラヴォスは倒せないぞ!」
叫びながら、クロノは後ろに飛ぶ。
バランスを崩したシンは、前のめりになって・・・
そして、知る。
左から、父が放った斬激が迫っている事を。
・・・死ぬ!
「わぁあああぁあ!」
とっさに倒れ込み、刃は虚空を薙ぐ。
ゴロゴロと転がり、泥まみれになりながらシンはクロノから間合いを離す。
「逃げるな!敵の前でそんなに隙を作ってはいけないんだぞ!」
シンが立ち上がる直前、クロノは刃で地面をなぞる。
不可視の刃が空気を、地面を、雨粒を切り裂いてシンを襲う。
”かまいたち”だ!
立ち上がり、急いでシンも”かまいたち”を放つ。
互いの不可視の刃はぶつかり合い、そしてーーー
シンの”かまいたち”は消滅し、クロノの”かまいたち”がシンを捉えた。
服は裂け、体中から血が吹き出る。
「がっ・・・はぁっ」
ガクリと膝をつくシンに、クロノは諭すように言う。
「分かっただろ?お前じゃあオレには勝てない。長いブランクがあり、手加減をしているオレにさえ、だ。そんなお前が来たところで足手まといなんだよ!」
オレが・・・足手まとい・・・?
昼間父ちゃんに勝った、オレが・・・?
そうだ・・・”龍破”だ!
シンはゆっくりと立ち上がり、刃を鞘に納める。
リィイィィヒュゥゥゥウ。
呼吸を整え、深く瞑想し、気を溜める。
「・・・”龍破”とか言う技か。いいだろう。こい!』
言い終わると同時に、シンは目を見開く。
「おおおぉあぁあああぁ!」
体中に溜められた気が爆発し、超人的スピードを生む。
シンの残像がいくつも浮かび、クロノを惑わす。
だが、クロノはおもむろに目を瞑った。
なんだと!?
だけど、この技は絶対躱せない!
仕上げとばかりにシンは更に加速し、クロノの背後を取る。
そして、渾身の”かまいたち”を放つ。
地面は大きく抉れ、轟音をたてながら突き進む。
「我紡ぐは天帝の祝詞。汚れを清める破邪の雷!サンダー!」
”かまいたち”のエネルギーを、クロノが放った”サンダー”のエネルギーが相殺する。
・・・・っ!
そして、目を見開き、限界を超え動きが取れない息子に向かって刃を振るう。
ゴス!
峰が頭を打ち抜き、シンはゆっくりと地面に倒れる。
ザァァァ・・・
雨の音がやたらと大きく聞こえる。
オレは・・・負けたのか・・・?
「これが、実力の差だ。お前じゃ、オレには勝てない。オレに勝てないようじゃ、今から行く先で必ずお前は死ぬだろう・・・」
いって、クロノはシンの指をほどき、『にじ』を剥ぎ取る。
「この刀はまた封印しておく。お前はおとなしく待っているんだな」
そして。
シンの意識は深い闇の中へと堕ちていった。

2005年09月09日 (金) 22時12分


[344] あとがきです。
From:レンファ [/]

今回でシン君は負けてしまいました。
残念です(笑
でわ、あとがきです。
クロノの”サンダー”の詠唱ですが、どうでしょう??
結構悩んだんですけど・・・汗
感想をいただけるとうれしいです。

2005年09月09日 (金) 22時16分


[340] 中世にて‥。
From:里奈 [/クロノトリガー]

「クロノ‥」
何だ、マールか。
「わたしのこと、どう思ってる?」
!!?

ここは中世のとある宿‥。
オレは自分の部屋で、ラヴォスとの戦いに備えていた。

「クロノってばー。ムシしないでよ」
マールはふくれる。
「ねぇ。クロノ??どうしたの‥?あっ、もしかして邪魔だった??だったらゴメンね」
「別に‥。いいよ。邪魔じゃないし」
ひとまずそう答えておく。この前、ルッカに言われたとおりに答えてみた。ルッカ曰わく『女の子の気持ちを把握し、彼女が自ら男の部屋に行く時は彼に会いたい証拠」だそうだ。
「あっ、、何?オレの部屋来たって、何にもないよ??」
気を遣う。こーゆー時は気を遣う発言をするものだそうだ。
「ん‥‥」
バツが悪そうにマールが答える。
え??何かオレ、ボロだしたか!?だとしたら、謝るのが基本。
「ゴメン‥。オレ、何にも考えてなかったから‥」
うし。謝罪成功!!!
「何も‥?考えてなかったの‥?」
マールが眉間にしわをよせる。そして少し傷ついた感じに目を向ける。ぇぇえ!?オレ何かしたっけ??
気まずい雰囲気。なんだか、魔王城よりも空気が重い。
「あっ、そーだ!!」
オレは大げさに言う。
「散歩にいかねーか?その、二人で‥‥」
これなら気分転換になるだろう。
「うん。ありがと!」
マールは元気よくうなずく。マールは感情表現がおおっぴらだ。そのせいか、まわりの人もマールが嬉しかったら嬉しくなるし、悲しかったら悲しくなる。これがマールの魅力だ。表情が、コロコロ変わる。
今は午後六時。
ちょうど薄暗い時間帯。
デナトロ山が薄暗い中に浮く、幻想的な景色が見える。
「クロノ‥」
「えっあ、はい。あっ‥。何??」
「好きだよっていったらどうする??」
!!??!?!
きゅ、急に何を‥‥?
心臓が胸の中で無茶苦茶に暴れ回る。これでよくポンプの機能が狂わないかと、不思議になるぐらいだ。
「えへへへへへ」
舌を出して悪戯っぽく笑うマール。
「ぁ、公園みたいなトコロあるよーー。いこ♪クロノ♪」
それは村の外れの広場。誰もいない。
「久しぶりだね。二人になるの‥」
でしたっけ??
「ね、クロノ‥」
マールが少し真剣な顔をして言う。
「さっきのコトバが嘘じゃないよ、て言ったらどうする??」
!!!!
しばらくそのコトバの意味が分からなかった。
でも‥。
時間は止まってくれない。それはオレ達が一番よく知っていることだ。数百年という時間の流れは変えられるけど繊細な時間は‥。
マールは精一杯背伸びして腕をオレの肩にかける。そして‥。オレの顔が赤く燃え上がる。胸の中では心臓がはち切れんばかりに暴れる。
オレの顔は多分トマトよりも今は赤い。
‥‥。

「クロノ!??マール!!」

‥。ルッカの声。
「残念だったね♪」
舌を出して笑うマール。
薄暗いおかげでルッカは何も知らない。
その事が嬉しいのか悲しいのか、自分でもよく分からなかった‥‥。



2005年09月06日 (火) 10時35分


[341] 初めまして、、
From:里奈 [/]

初めまして。
里奈と申します‥。
下手な文章でゴメンナサイ!!

なんだかこの文読んでるとクロノ君がすっごい不器用に見える(笑)
マールにあそばれてるみたいな。。
まぁ、感想書いてくれたら嬉しいです。

2005年09月06日 (火) 10時43分

[345] 初めまして♪
From:レンファ [/]

はじめまして、レンファといいます。
いやー、クロノ君初々しくて可愛いですね^^
マールも気持ちを打ち明けたいけど言い切れないもどかしさがまた可愛いww
とてもすばらしいと思います^^
また里奈様の小説を読みたくなってしまうような作品ですね^^
では、失礼しました〜ノシ

2005年09月09日 (金) 22時20分


[339] 潰えぬ希望−side魔王(完全版)
From:ラルフ [/クロノトリガー]

あの日・・・全てが闇となった。
何もかも失った。故郷も、愛しい姉さえも、失った。
残ったものは、悲しみと復讐心だけ。それ以外は無い。
そうずっと思っていた。あいつらと会うまでは。
最初は、敵として会った。私の邪魔をする虫けら。
それだけのはずだった。
しかし、あいつらは虫けらではなかった。私はあいつらに敗れた。そして・・・。

運命とは皮肉なものだ。倒すべき相手と戦うどころか、虫けらと思っていた奴らに負け、気がつけば再びあの場所に帰ってきていた。
あの時、失った、あの場所・・・。
そして、守れなかったあの人がそこにいた。
「もし・・大丈夫ですか?」
「・・・?」
古代に落とされ、気を失っていた私を起したのは、どこかで聞き覚えのある声だった。優しく、慈愛に満ちた声・・。
この声は・・・。
「姉・・・上・・・」
「え・・・?」
「いや・・・何でもない・・・。」
なんと愚かな。私はもう、昔の私ではないのだ。
「ここに向かって旅をしていた。その途中で嵐にあってな・・。」
我ながら下手な嘘だが、素性は明かせない。
「ジールへ、何をしに・・?」
「私は未来を予知するものだ。この国の未来を告げに来た。宮殿へ案内しろ・・・。」
どうせ何も話せないのなら、どうせ二度と触れ合えないのなら・・。せめて、この人の運命だけは変えてやる・・。もはやそれ以外は何も望まぬ。姉上を救うためなら、かつての己をも捨てよう。
私は、身分を隠し預言者として女王に・・・悲しき実母・ジールに近づき、ラヴォスに近づこうとした。しかし、そこで邪魔が入った。またしてもあいつらだった・・・。
あいつらもまた、ラヴォスを追ってこの時代へ来たようだ。しかし、これ以上私の邪魔をさせるわけにはいかぬ。私はダルトンによって捕まったあいつらを消すために、魔人器の間へ向かった。
ところが、あいつらはサラに・・・姉上によって助け出されていた。
「そこまでだ・・・。」
姉上によって助けられていようとも、見逃すわけにはいかぬ。
「これ以上私の邪魔はさせぬ。ここいらで消えてもらおう・・・。」
私はあいつらを殺そうとした。だが・・・。
「いけません!」
「・・・・・!」
「やめろっ!」
なんとも皮肉なものよ。今度は姉上と過去の自分に邪魔された。

私は、あいつらの命を助けるのと引き換えに、あいつらをこの時代から追い出した。これでもう、邪魔ははいらぬ・・・。
だが、計算はまたしても狂った。あいつらはこの時代から追放してもまた戻ってきたのだ。時渡る翼で・・・。
何故だ。誰もかれも何故私の邪魔をする?

手間取ったが、どうにかラヴォスと再び合間見える事ができた。憎い、あの怪物に・・。
「久しぶりだな、ラヴォス・・・。」
あの化け物は、まるで笑っているかのように、私を見据えている。
「遠いあの日、俺は誓ったのだ・・・。貴様だけは、この手で叩き潰してやると!例え、そのために何を失うことになろうとも・・・・!!」
そう。私はあの日誓った。あの人を・・・姉上を奪ったラヴォスを、この手で殺すと!
「ついに誓いをはたす時が来た。死ねラヴォスよ!!」
私は魔力を全開にしてラヴォスに突進した。だが・・・・。
「ば・・・馬鹿な!きかぬのか!?」
ラヴォスには私のいかなる力も通用しなかった。私は一撃で倒された・・・。
私や姉上を守ろうとして、傷ついたあいつらのリーダー−クロノが立ち上がった。
「サ・・・サラは大丈夫なのか・・・?」
私はクロノに聞いた。
「大丈夫だ・・・。俺がなんとかする!」
何とかするだと?私ですら倒せぬ怪物を貴様が・・・?
クロノはラヴォスに再度立ち向かい、死んだ。
再びラヴォスは暴走し、何かもが消えた・・・。
結局、何も変えられなかった。国は再び消え、守るべき人もまた・・・消えた。
岬で再びあいつらと再会した。
「お前・・・何故この時代に?」
「かつて私はここにいた。もう一人の自分として・・・。」
「そうかお前・・・あの時のガキ・・・!!」
「クロノが死ぬって・・・予言した・・・。」
「あいつが死んだのは弱さのせいだ・・・。」
「あいつを侮辱するつもりか・・・!」
「奴は死んだ!弱き者は虫ケラのように死ぬ。ただそれだけだ・・・。」
「魔王ッ!」
「今、ここでやるか・・・?」
ふ・・・ここで死ぬのもよい。もはや希望は全て消えた。
「・・・やめよう。」
「何・・?」
「ここで貴様を倒しても、クロノは帰ってこん・・。サイラスもな・・・。」
私を殺す勇気すら無いのか・・・?私は混乱した。
あいつらは武器を納め、去っていった。
その時、姉の形見でもあるお守りが、僅かに光を放った。幼い頃、不安がる私のために姉がつくってくれたお守り。全てを失った後、唯一自分を救ってくれたものだった。
―ジャキ・・・―
「姉・・・上?」
姉の声が聞こえた。悲しそうに・・・。
「あいつらを・・・助けろと言われるか・・」
そうつぶやくと、もう一度声が聞こえた。今度は、しっかりと。
―行きなさい―
あいつらを助ける理由などない。しかし、何故か見捨てる気にもならなかった。何より、あいつらと行動していれば、姉を救える気がした。
”ふ・・。どうせ全てを失ったのだ。横道にそれてもいいではないか。”
心に初めて光が生まれた気がした。
振り返ると、去っていくあいつらに声をかけた。
「待て。」
あいつらが驚いたように振り替える。
「私も一緒に行ってやる。クロノを生き返らせる手、無いわけではない・・。」
そう、愛しい姉上・・サラを救う手も・・・。
END
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由空さま!お久しぶりデッス!
かつて投稿した作品を修正・追加したものです。
感想・意見待ってます!

2005年08月12日 (金) 01時48分


[337] 時をこえて
From:水無月 [/クロノトリガー]

ラヴォス倒して無事現代に帰ってきた夜。
他のメンバーがパレードを楽しんでいる頃、ルッカは一人テレポッドの登り段に腰掛けていた。
自分の座っているすぐ隣にそっと手を触れ
「ここから始まったのよね……」
そしてあなたに逢った…。
ともすれば込み上げてきそうな涙を押さえて、顔をあげると広場から石段を昇ってくる人陰が、
「カエル……?」
「ん、ああ。隣いいか?」
いつも威張りくさったえらそうな口調が今日はなんだか控えめなのに思わず笑みを零しながら、
「もちろん、どうぞ」
と場所を空ける。

ここから始まって、あなたに出会って、そしてもうすぐ終わってしまう。
そう思うともう、どうしようもなくあなたの事が愛おしい。
「ねぇ、カエルと初めてあったのはマノリア修道院だったわね」
私の言葉に何を思ったのか苦笑しながら、
「ああ、あのときのお前ときたら初対面の色男に悲鳴を上げやがったからな」
「あら?そんなこともあったかしら?」
クスクス笑いながら答えると、ふいに真剣な声がかかる。
「ルッカ、もうすぐゲートが閉じちまう。そしたら俺はもうお前に会うことはないだろうな。お前の事だから、シルバードは壊すんだろ?だから、これをもらってくれないか?」
そう言って取り出したのは、にじ色に輝く四葉のクロバーをあしらった、ペンダントだった。
「にじ色の貝殻をよ、ちょっと拝借してな、ボッシュのじいさんに教えてもらって作ったんだ」
こっちを向かずに早口でしゃべるその姿は、見なれたカエルの照れたときの仕草。
「ありがとう。ねぇ、カエル……」
「なんだ?返すなんて言うなよ」
そう苦笑してから付け足すように
「それから俺の名前はグレンだ。もっとも人間の時の名前だがな」
と心無しか寂しそうに言う。

そんな横顔に、大きく息を吸ってから
「ねぇ、グレン、私があなたの事を好きだって気付いてた?」
思ったよりもすんなりと出てきた言葉に自分でも驚きながら微笑む。
「な、なに言ってんだよ!俺はカエル男だぞ?」
「えぇ。でもあなたはあなた、そうでしょ?」
平常を装っている仮面の下の心は、緊張で張り裂けそうだった。
「俺も好きだった。でなきゃこんなもん、わざわざ作らないさ」
照れくさそうに私の手の中を指差す。
それもそうね、なんて思いながら私の目からは涙が次から次へと流れていた。
「おい、なんで泣くんだよ」
困ったように顔を向けたカエルに気がつくとくちづけていた。

カエルがなにか言い出す前に、
「キスでもとの姿に戻るって言うじゃない」
明るく話そうとするが、止めどなく涙が溢れる顔を上げることができない。
「…あ、でもあれはお姫様のキスだったわね…」
「ルッカ………」

もとの時代になんか帰らないで、ずっと一緒に居て…。
でもそれは言ってはいけない言葉だと分かっているから。今度はしっかりと顔を上げて、
「…戻らないわね、やっぱり。戻らない……のね…このままお別れ……なんて、ね……」
もうそれ以上は言葉にならなくて、泣き崩れる私をそっと抱き締めてくれたあなたが、どうしようもなく愛おしくて……。
「ルッカ、離れていたって俺は俺だ。だろ?ずっと一緒だよ」

カエルらしからぬ優しさに、大好きなあなたの言葉に思いっきり泣いてしまった私はきっと笑顔であなたを見送ることができるわよね?

最後にあなたがかけてくれたペンダントは一生の宝物よ。

2005年08月10日 (水) 16時08分


[338] 初めまして
From:水無月 [/]

すみません(>×<”)
なんだか長くなっちゃいました;;
へたくそですが、読んでやってください。感想とか嬉しいですね。

2005年08月10日 (水) 16時13分


[334] いつまでも
From:れん [/クロノトリガー]

「クロノーー??」
マールは、クロノをのぞき込んだ。
「どうしたの??」
マールは心配そうに聞いてくる。
「何でも‥ない」
クロノは曖昧に応えた

2005年07月20日 (水) 16時52分


[335] ごめんなさい(>_<)
From:れん [/]

ごめんなさいっっ
弟のイタズラですっっ
除去してください!
ホントにすみませんでした。

2005年07月20日 (水) 16時57分

[336] 初めまして♪(*ゝ∀・)b
From:凛 [/]

れんさん、初めまして。
弟サンのイタズラですか……、でも凛は続き読みたいです+。:.゜ヽ(*´∀`)ノ゜.:。+゜
いきなり偉そうにスミマセン……m(__)m

2005年07月31日 (日) 10時22分


[332] 小さな詩
From:れん [/クロノトリガー]

私には
弟のような存在がいる
彼の寝顔をみていると
胸が苦しくなる
いつの日だったか
彼のくれたブレスレット
もう
磨いても
とれないくらいに
錆び付いちゃったよ
もうホント
笑えてくる
なんだか
笑えてくる
悲しくて
切なくて
それでも
自分を押し殺して
無理矢理に
笑う
そんな自分が可笑しくて
馬鹿馬鹿しくて
笑えてくる
みんなが悲しんでる
そんな時
笑っちゃいけないんだって
分かってる
笑わないと
胸が苦しかった
痛かった
笑わないと
自分自身が
消えてしまいそうだから
だから
笑った
それでも
苦しいよ
痛いよ
ホントにホントに
もう‥嫌になってくる
私の愛していた彼は
もういない
幼さが残った彼は
私にとって
ホントにかけがえのない存在だった
悲しみが押し寄せてきて
悔しさがにじみ出て来て
涙が出てきた
泣いた
もうどうしようもなくて
泣いた
それでも―
今私達は生きている
彼を取り戻す
絶対に―

***END***

2005年07月16日 (土) 18時17分


[333] 初めまして
From:れん [/]

れんと申します。よろしくお願いします。そう言えば↑の事ですけど‥下手でスミマセン。
こう言うの書くのマジで苦手なんですよ〜〜(>_<)
ちなみにこれはルッカです。(ハ?)
ルッカの胸の内を勝手に想像して書いちゃいました(死
こんな私ですけどよろしくお願いしますm(__)m

2005年07月16日 (土) 18時23分


[330] Please recognize―Barballa
From:クリス [/ドラクエ6]

 鏡の前にあたしは立つ。
 そこに映る物は嘘か真か。
 私にはそれすらわからない。
 ただ、少なくとも――あたしは映っていない。

Please recognize

 気付いた時、あたしには何も無かった。
 知識を持って確かに息をしていても、どこから来て世界のどこに今いるのか、思い出せない。
 初めて後ろに手を遣るまでは、自分の髪の色容さえわからなかった。
 そして、何も与えられる事はなかった。
 皆と同じ様に、二本足で立っているのに、誰もあたしの声が聞こえない。
 あたしが見えていない。
 物には触れられても、生けとし生けるものにはすり抜ける。
 何かにイタズラをしてあたしの存在を知ってもらおうとした事もあったけど、『物の怪』と気味悪がられて人は離れた。
 正直、へこんで二度と試す気にもなれなかったなぁ……。
 あたしは、幽霊なの?
 街の片隅で「自分は孤独だ」なんて言ってる腑抜けにさえ気付いて貰えないあたしは、この世界に存在しているの?
 本当に与えられた事は、誰にも知られてないという事実と、ヘアバンドに刻まれた『Barballa』という名だけ。

 ある日あたしは、水清き街でジーナという名のお婆さんから、『ラーの鏡』についてのうわ言を盗み聞きした。
 その鏡には、この世の真実が映し出されるらしい。
 是非ともそれにあたしが映るかどうか、確かめたくなった。
 というのは格好付けで、本当の事を言うと、その真実を知るのが怖い。
 でも、知らないまま孤独で何万もの夜を過ごす方が、途方に暮れる程辛いだろう現実が、私を真実へと向き合わせた。

 与えられる未来に慄きつつ――
 その未来が、あたしにとてつもない傷を与えるとしても――


☆―――――――――――――――――――――――☆

 初めまして、最近このサイトに現われたクリスなる者です。
 ここはクロノが多いようですが、思いっきり異端気味にYを書かせて頂きます。
 というワケで、バーバラと出会う前の彼女を描いてみました。
 私が思うに、あんな境遇の子が冒険気取りでラーの鏡を求めに行ったとは考えられないんですよね。
 きっとこんな感じに思いながら塔に登ったんだろうなぁ、という妄想でした。
 (※クリスの妄想設定ではバーバラは明るい反面寂しがりやです(殴打))
 この話はもう少し続きます。

2005年05月29日 (日) 11時30分


[331] 後編
From:クリス [/ドラクエ6]

 散々、草原荒野をさまよった挙句、あたしは月鏡の塔へとたどり着いた。
 入り口の扉に手を当てた途端、パキンという音がしたかと思うと、扉の向こう側に半透明の身体は吸い込まれていた。
 鍵無しでも入れた事が不思議でならなかったけど、そんな些細な事はこの際どうでもいい。
 塔の内部は、壁一面に鏡が張り巡らされている。
 どれにもあたしは映らない。
 まるで、おまえはこの世に存在していないのだと、あたしに宣告するかのように、びっしりと。
 偽装の鏡の中で、退屈そうに侵入者を待っているのだろう、ポイズンゾンビ達さえあたしが目の前をよぎっても何一つ反応を示さなかった。
 勿論、回廊をうろついている魔物も、あたしには気付いていない。

 それから、あたしは満遍なく塔の内部を歩いた。
 どこにもラーの鏡は無かった。
 どうやら、塔の二つの先端から放たれているそれぞれ二つずつ――都合四つの紫電に包まれている箱部屋の中にあるらしかった。
 あんな場所に、あたしは辿り着けない。
 一度、急に途切れた意識の中で竜に変身した夢を見た事があるけど、それは夢の中の話。
 あとは、触ると痺れる紫の玉が先端の最上階にあるのみ。
 途方に暮れ掛けたその時、あたしはハッとする。
「そっか、あのおっきい玉……ただの飾りじゃないんだ!」
 四つの稲妻に対して、四つの痺れる玉。
 あれをどうにかこうにかすれば、あるいはラーの鏡も。
 あたしは嬉しくなって、誰も咎めやしないのについ駆け足で階段を登り直して行った。
 本当は怖かったはずなのに、真実に近付ける事に心躍らせる。
 どうしてなんだろう。
「ふーっ、あったあった」
 ほとんど一本道だった事もあって、息も切らさぬ内に大きな紫の玉のもとへと辿り着く。
 周囲には魔物がいるが、見てくれないので知った事じゃない。
 睨んだ通り、玉はあの稲妻へと続く部分に飾られていた。
 その均衡を破れば、つまりどこかへとどかしてしまえば、何かが変わるかもしれない。
 それにしても、大きい玉で、あたしじゃ動かせるかどうかという重さみたいだった。
 なんとか、やるっきゃない。
 物には触れるこの身体を、あたしは思いっきり玉にぶつけた。
「く、ふーぅぅっ、んぁっ」
 手を触れるや否や、全身から血の気が引き、膝がガクガクと震える。
 息が乱れ、吐き気を催す不快感を感じつつも、懸命を力を込め続けた。
 やがて、
「やぁっ!、……」
 鈍い音と共に玉が僅かに転がり、同時にあたしはその場にへたり込んでしまった。
 行ける。
 襲ってくるのも、耐えられない不快感ではないし、何しろ真実が待ってると思えば頑張れた。
 しかし、
「キ? オイ見ヤガレ兄弟、玉ガ転ガッテルゼ」
 近くの魔物が、気付いてしまった。
 人為的とは思っていないだろうにしろ、不審に思った魔物がのっそりと寄って来る。
「マァ、コーイウ事モアンダロ」
 力任せに、玉を元あった場所へと押し戻してしまう。
「あ……」
 呆然としてあたしは声を漏らしたが、やはり気付いていない。
「チ、気色悪ィ」
「シャーネェダロ、コレガ転ガッチマッタラ大変ナンダゾ」
 あたしが肩で息をしなければならない程の不快感も、魔物に対しては何のそののようだった。

 ダメ、こんなの、絶対無理。

 せっかくあたしの勘は当たってたのに。
 せっかくここまで来れたのに。
 歯痒さともどかしさ。失意と絶望。
 打ちひしがれたあたしは、とぼとぼと玉に背を向け、ずんと重い身体を地に向けるかのように階段を降りて行った。
 あと一歩で、真実を確かめられた。
 しかし、与えられた代替の現実は恐れていた事とは別の形であたしを痛み付ける。
 帰路の回廊に、一枚の鏡。
 そこにあたしは映っていない。
 手を付き、吐息を与えると鏡は僅かに曇る。
 あたしは目をぎゅっと閉じ、その場から一歩も歩けなくなってしまった。
 今にも涙がこぼれてきそう。
 首を振って必死に堪えるが、その根元の肩からすら震え始める。
 どうする事もできない。
 誰にも気付いて貰えない。
 あたしは一体、何の為に生まれて来たって言うの?
 それとも、生きてもいないの?
 誰か……誰でもいいから、あたしの存在を認めてよ……!
 お願い―― !!

 いつしか、何やら騒がしくなってきていた。
 魔物の奇声と、それに折り重なる男達の罵声?
 誰か来たみたいだと、あたしは必死に目を擦って、気付いた。
「見えるわけじゃないのに」
 そう、あたしは誰にも見えない。
 この先逢う誰一人にも。
 鏡にもう一度手を這わせ、現実を確かめる。
 やがて来るだろう人達も、このあたしが映っていない鏡の向こうへと去って行く。
 声が大きくなり、足音が近くなり、
 あたしは胸に手を当て、唇を噛み締めた。

 鏡に映った青い髪の男の人は、用心深いのか見回して、こちらを向いて、
「どうしたんだ? こんなところで」
 と独り言を一つ。

 いや、そうじゃない。

 あたしは思わず、振り向いて顔を上げ、
「えっ! あたしが見えるの?」
 驚きとも喜びとも取れる声で応え、目の前で朗らかな顔つきをしている青年をまじまじと見つめていた。


  -END-


☆―――――――――――――――――――――――☆

 長くなりました、スミマセンorz。
 しかもラストで主人公×バーバラ全開ってのが自分でも臭く見えてきました。
 こんなドラマティックな出逢いってのも虫が良過ぎますよね、ハイ。
 もう呆れて物も言えません。
 それでもまた懲りずに書きに現われると思うので、今後よろしくお願い致します。m(_ _)mペコッ

2005年05月29日 (日) 13時54分


[329] 潰えぬ希望‐Side魔王
From:ラルフ [/クロノトリガー]

あの日・・・全てが闇となった。
故郷も、心も、愛しい姉さえも、失った。
残ったものは、悲しみと復讐心だけ。それ以外は無い。
そうずっと思っていた。あいつらと会うまでは。
最初は、敵として会った。私の邪魔をする虫けら。
それだけのはずだった。
しかし、あいつらは虫けらではなかった。私はあいつらに敗れた。そして・・・。

運命とは皮肉なものだ。倒すべき相手と戦うどころか、虫けらと思っていた奴らに負け、気がつけば再びあの場所に帰ってきていた。
あの時、失った、あの場所・・・。
そして、守れなかったあの人がそこにいた。
「もし・・大丈夫ですか?」
「・・・?」
古代に落とされ、気を失っていた私を起したのは、どこかで聞き覚えのある声だった。優しく、慈愛に満ちた声・・。
この声は・・・。
「姉・・・上・・・」
「え・・・?」
「いや・・・何でもない・・・。」
なんと愚かな。私は昔の私ではないのだ。
「ここに向かって旅をしていた。その途中で嵐にあってな・・。」
我ながら下手なものだが、素性は明かせない。
「ジールへ、何をしに・・?」
「私は未来を予知するものだ。この国の未来を告げに来た。宮殿へ案内しろ・・・。」
どうせ何も話せないのなら、どうせ二度と触れ合えないのなら・・。せめて、この人の運命だけは変えてやる・・。もはやそれ以外は何も望まぬ。姉上を救うためなら、己をも捨てよう。
私は、身分を隠し預言者として女王に・・・悲しき実母に近づき、ラヴォスに近づこうとした。しかし、またそこで邪魔が入った。あいつらだった・・・。
あいつらはこの時代から追放してもまた戻ってきた。
何故だ。何故私の邪魔をする?

結局、何も変えられなかった。国は再び消え、守るべき人もまた・・・消えた。
あいつらの一人も死んでいた。
「あいつが死んだのは弱さのせいだ・・・。」
「あいつを侮辱するつもりか・・・!」
「弱いものは死ぬ!ただそれだけだ・・・」
「魔王ッ!」
「今、ここでやるか・・・?」
ふ・・・ここで死ぬのもよい。もはや希望は消えた。
「・・・やめよう。」
「何・・?」
「ここで貴様を倒しても、クロノは帰ってこん・・。サイラスもな・・・。」
私を殺す勇気すら無いのか・・・?私は混乱した。
あいつらは武器を納め、去っていった。
その時、姉の形見でもあるお守りが、僅かに光を放った。幼い頃、不安がる私のために姉がつくってくれたお守り。全てを失った後、唯一自分を救ってくれたものだった。
―ジャキ・・・―
「姉・・・上?」
姉の声が聞こえた。悲しそうに・・・。
「あいつらを・・・助けろと言われるか・・」
そうつぶやくと、もう一度声が聞こえた。今度は、しっかりと。
―行きなさい―
あいつらを助ける理由などない。しかし、何故か見捨てる気にもならなかった。何より、あいつらと行動していれば、姉を救える気がした。
”ふ・・。全てを失ったのだ。横道にそれてもいいではないか”
心に初めて光が生まれた気がした。
振り返ると、去っていくあいつらに声をかけた。
「待て。」
あいつらが驚いたように振り替える。
「私も一緒に行ってやる。クロノを生き返らせる手、無いわけではない・・。」
そう、愛しい姉上・・サラを救う手も・・・。
END

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初投稿です!少し長めになってしまいました・・^^;
クロノ・トリガーはとても大好きなゲームです。
フィオナやサイラスなど、色々な人が救われていくなかで、サラと魔王だけは救われていないような気がするんです。
それもあってか、あの岬での選択はいつも迷います。
グレンやサイラスの事を考えれば、倒すべきか・・。
でも、サラさんは・・・。
とりあえず仲間にしてますが、迷いどころですよね。
だから、魔王やサラが救われるようなものを書いていきたいです。

2005年05月08日 (日) 01時10分


[326] 運命の歯車
From:レンファ [/クロノトリガー]

パタパタパタ・・・
完全な沈黙の中、雨が、窓を打つ音だけが、その空間に響く。
ドン!
クロノが、テーブルを叩く。そして、呟く。
「クソッ・・・なんでなんだ・・・確かに、オレ達はラヴォスを消滅させたはずだった!なんで・・・」
「分からないわ・・・でも、確かに蘇ってるのよ。ゲートホルダーは、反応してるし、それに・・・見て来たのよ。私たちの始まりの場所を。」
「え・・・それって、あれよね?私がルッカのワープ装置に入って、そしたら過去へ飛ばされちゃった時の・・・」
「そう、そこよ。そしたら、ちゃんとあったわ。・・・ゲートが。」
そして、再び沈黙。
その空気に耐えれなくなったシンが、
「ねぇ、ルッカおばさん、ラヴォスの復活ってなに?」
聞く。
ルッカは自嘲気味に答える。
「私たちが25年前に倒したハズの、化け物よ。そして、未来は救われたはずだった・・・。」
そこで、一息置き、暫くしてから、再び口を開く。
「一体何だったのかしら・・・?私たちが一生懸命がんばって、倒したのに・・・結局・・・・意味ないじゃない!」
瞳から大粒の涙を滴らせながら、叫ぶ。
マールも、クロノにしがみついて、泣いている。
「もう一度だ。」
クロノが、何か決心した様に言う。
「もう一度、ラヴォスを倒そう。」
「ちょ・・・本気なの!?今の私たちじゃあ、全然敵いっこないよ!!」
ルッカが、悔しそうに顔を歪めながら、叫ぶ。
「あぁ。そうだろうな。25年。このブランクは決して短いものではないだろう。でも、オレ達がやらなくて、誰がやるんだ?アレを止めれるのは・・・オレ達だけだ。」
「クロノ・・・そうね。私たちがやんなきゃ。」
マールは、クロノから離れ、意を決した様に、言う。
その二人に、やや呆れた様に笑いながら、
「もう・・・二人がやるんじゃあ、私もやらなきゃならないじゃない。」
「ま・・・待ってよ!父ちゃん!」
シンが、焦った様に、クロノに聞く。
「父ちゃん達は・・・今からラヴォスってヤツを倒しにいくんだろ?」
「あぁ。決心が揺るがないうちに行く。お前は、いい子で待ってるんだぞ。時空の旅だから、多分明日の朝には戻ってる。」
クロノが、安心させる様に言い、手をシンの頭に乗せる。
その手を払い、シンは怒鳴る。
「じゃあ!オレもつれてってよ!オレだって力になれる!!」
「無茶を言うな。これからの戦いは、魔物との戦いなんだ。今まで父ちゃんとやってきた稽古とは違うんだぞ。」
「それでも!」
シンは叫ぶ。
「それでも!オレは行く!」
クロノは、我が子の顔をじっと見つめる。
その瞳には、一点の曇りがない。
何かを決意したような顔だ。
すると、クロノは部屋を出た。
数分後、二振りの刀を持って、現れた。
「シン、これを持て。」
言いながら、そのうちの一振りを、シンに投げて渡す。
「おっと・・・」
それを受け取る。
ズシリとした重み。
鞘から抜き放つと、稲光を受けて妖しく七色に光る、刃。
「と・・・父ちゃん・・・これ、本物の・・・」
シンは、自分の声が掠れている事にも気付かないほど、動揺していた。
「そうだ。本物の刀だ。名工、ボッシュが、25年前、ラヴォス討伐のために作ってくれた、刀『にじ』だ。そして、お前が生まれたときにも、護身刀として作ってくれた。つまり、お前のものだ。」
「オレの・・・刀・・・」
「そして、オレも持ってる。」
クロノは、しゃらりと音を鳴らしながら、抜刀する。
シンのそれと同じ様に、七色に輝く、刃。25前に二度と使わないと封印していた、『にじ』だった。
チン・・・と澄んだ音とともに、刀を鞘に納め、ちらりと時計を見る。
「いまから、オレを殺す気で勝負しろ。もし、明日までの残り2時間でオレから一本とれたら、お前を連れて行ってやる。もしとれなかったら、諦めろ。その刀も、再び封印する。」
稲光の逆光で、シンには、今、クロノがどのような表情をしているのか分からなかった。

2005年03月10日 (木) 15時26分


[327] 後書き
From:レンファ [/クロノトリガー]

お久しぶりです。由空様。
レンファです。(覚えてくれてますか?)
早速なんですが、後書きに入ります。
今回の疑問点・・・というより、ここはどういう意味なの?という所は、やはり二振りの『にじ』でしょう。
クロノが持ってる『にじ』入手過程は、ゲーム中に出て来てたので、割愛させていただきます。
さて、冒険後、クロノとマールはめでたく結婚して、暫くしてシンが生まれました。
その祝いとして、ガルディア城に、冒険時の関係者(現代に居る者のみ)を集めてパーティーをした。
その際に、ボッシュがシンを、災厄から守ってくれる様に、と護身刀として打ってくれたのが、『にじ』だった・・・という裏エピソードがあったのです。
で、やはり、『にじ』は凄まじい切れ味と魔力を誇ってるので、シンがそれで遊んだりできない様に、クロノが封印していたという訳です。
長々と書きましたが、今回の後書きを終わりたいと思います。

2005年03月11日 (金) 09時33分







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