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エヴァに関するショートショートショート、つまり小話を自由に書きこんでください。
もちろんLASだけに限らず、エヴァネタだったら何でもOK。
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[1081] 題名:ひでえwww 名前:ごまめ MAIL URL 投稿日:2012年07月19日 (木) 22時27分
これはいい不幸ですね!!!
[1080] 題名:既にどこかで誰かやってそうな気もするネタ 名前:銀世界 MAIL URL 投稿日:2012年07月19日 (木) 21時43分
【スペランカーシンジ君】
僕は、こんな世界を望んだんじゃなかったんだ・・・。
でも現実としてあるのは、目の前に広がった赤い海。
一緒にいたアスカも、しばらくすると僕が眠ってる間に消えてしまった。
「やり直せるものなら、人生をやり直したいよ・・・」
でも、そんなわけに行かないから、僕ももう消えてしまおう。
そう思って、じゃぶじゃぶと赤い海に入ろうとしたら、目の前によく知った姿が薄ぼんやりと見えたんだ。
「そう、やり直したいのね・・・わかったわ」
「綾波! わかったって、簡単に・・・」
「僕らの力を使えば可能だよ」
「カヲル君まで・・・」
僕は海に入る足を止め、浜辺に引き返した。
綾波もカヲル君も透けてる・・・幽霊みたいだ。
「僕らの力で、君の人生をやり直させてあげるよ・・・最初からとは行かないけどね。
物理的距離では、あまり遠くに魂を飛ばせないんだ」
「だから、戻せるのは、貴方が初めて新第3東京市に来た時」
「十分だよ! 使徒を頑張って倒して、みんなを守ればいいんだから」
カヲル君と綾波は、優しく僕に笑いかけてくれた。
次の瞬間、僕は青空の下、公衆電話の前に立っていた。
ああ、もうすぐミサトさんが迎えに来てくれる・・・ほら、あの青い車が・・・。
その時だ。
ミサトさんの車が急ブレーキをかけた。
その風圧で、僕は立ってられなくなって、直立不動のまま90度ばたりと倒れたんだ。
気が遠くなる・・・意識が途切れる・・・
「シンジ君?!」
遠くに、ミサトさんの声が聞こえた気がした。
僕は再び赤い海の側で目覚めた。
「何がどうなってるんだよ!?」
「貴方が気絶したおかげでサキエルを倒せなくて、再びサードインパクトが起こったの」
綾波は事もなげに説明した。
「いや、だから何で僕が気絶したんだよ、ただ立ってただけなのに!」
「それはねシンジ君、時を遡る時に、僕らの力だけじゃなくて、君自身のエネルギーも必要とするからさ。
人生をやり直す代わりに、君は極度の虚弱体質になってしまったんだよ」
「そんなの酷いよ、おかしいよ!」
僕は思わず叫んだ。
「こう言う時ってさ、おまけで強い能力を持てたりするのが世間の常識だろ?!」
「甘いわ・・・こんな世界を見て、そんな事を言える甘さがあったなんて驚きだわ」
「酷いや綾波・・・てっきり、僕はスーパーシンジになれると思ったのに・・・」
「フフンフーフフンフン♪ フン♪ フン、フンフン、フンフフフフン、フフフフフフフフンフフン♪」
落ち込む僕を気にも留めず、カヲル君はセカンドインパクト前のテレビゲームの音楽を鼻歌で歌い始めた。
「スーパーと言えば配管工兄弟だよね」
「いや、せやけど今はスーパーやあらへんやろ、スペランカーやスペランカー」
「へぇ・・・スペランカーマ●オってのは聞いた事なかったよ、タヌキやカエルやマントは知ってるけど・・・」
「聞いた事のうて当たり前やわ、スペランカーは別モンや別モン、ジャンプもロクに出来んくらいに弱いねん」
「何でトウジがいるんだよ!?」
僕は聞き慣れた声が入って来たのに驚いて叫んだ。
「ん? ああ、仕様や仕様、この世界の仕様やねん」
「仕様って、ゲームみたいに言わないでよ・・・」
「ほんで、センセが風が吹いたら飛んでまうくらい弱いスペ体質になってしもたのも仕様や・・・諦めぇ!!」
「そんな事を力強く言うなぁ!!」
それじゃ、戻ったところで使徒なんか倒せるわけないじゃないか。
「でも、スペランカーシンジ君って響きはかっこいいよね」
「直訳すれば、ただの『無謀な洞窟探検者・碇シンジ』だわ」
「ええかシンジ、スペランカーはな、自分の身長の高さの段差飛び降りたら死ぬんや。
蝙蝠の糞に当たっても死ぬし、ゴンドラから降り損ねて死ぬし、坂道走ったら死ぬねん」
「ふーむ、戻った後のシンジ君の行動制限の基準になりそうだね」
嫌だあああああ!!
「じゃ・・・碇君、もう1度頑張ってね」
待てよ綾波、僕はもう1度行くなんて言ってないよ、うわああああああ!
*スペランカー説明要員が欲しかったので、T君を駆り出しました。銀世界仕様の世界です、はい。
[1079] 題名:もしもゲンドウとユイの子が女の子だったら 名前:銀世界 MAIL URL 投稿日:2012年07月18日 (水) 22時36分
「これ・・・は・・・一体何なんですの、冬月さん?」
「ふっ、これが綾波シンジの正体だよ、碇レイ君」
「綾波君ですの?
確かに、この目つきの悪さは綾波君に似てますわ。
でも・・・彼にしては・・・老けてませんこと?」
「綾波シンジは君の父親のクローンなのだよ。
ここで培養したのは少し成長が早くてね・・・全部髭が生えてしまった」
・・・こんな感じ?>おっさんのクローン
何となく碇レイさんはお嬢様口調にしてみた、深い意味はない。
[1078] 題名:ケンスケ大いに語る 名前:ごまめ MAIL URL 投稿日:2012年07月18日 (水) 00時33分
ここは河原。
二人が腰掛けて川を眺めている。
「なあ、私が死んでも代わりがいるものというのは、名セリフだけどさ、本当にそうだろうか」
「……」
「たとえば、イチロー選手をクローンで育てたとしても、あのイチローはもう絶対に生まれないと思うんだよ」
「……」
「彼の遺伝子が全くそのまま受け継がれていたとしても、イチローをイチローたらしめているものは、幼い頃からの努力の積み重ねであり、キャリアだろ」
「……」
「素質は確かにあるかもしれない。天性のものってあるよ。だけど、本当にその人を形づくるのは毎日の努力なくしてはあり得ないんだよ。だから俺は言いたい。お前は、お前だよ。世界にひとつだけなんだ。」
「…それを僕に言ってどうしたいわけ。ケンスケ」
「いや、お前の親父さんが、たとえ大組織のトップであっても、お袋さんが天才科学者であっても、その息子のお前はゆめゆめ努力を忘れるなよと釘を刺してるんだよ」
「綾波に言ってやれば励ましのいい話なのに!僕に言ってるそれはイヤミだろ!」
※いやーそんな、微妙にゴミとか混ぜてちょっとでも汚くなるよーにしたくなるんじゃ。「ブスになれーブスになれー」って呪文唱えてさ。※しかし自分の恋敵のクローンの世話するって、生き地獄ですぜ。
※クローンのシーンって、古今東西、やたら美女とか美少女である場合が多いよね。おっさんのクローン一生懸命育ててる人って見たことないんだけど。でも、もしクローンが実際に運用されるとしたら、美少女ではなく、独裁国家の元首とかのよーな気がするな。※音楽家…ジョンレノンとかもクローンで蘇らせたい人いそうだけど、やっぱ同じ人は二度と帰って来ないと思う。
[1077] 題名:真面目な話 名前:銀世界 MAIL URL 投稿日:2012年07月16日 (月) 22時56分
綾波さんの肉体て、ユイさんベースだから、あの顔(ユイさん似)にしかならんかったんじゃないかなーと思ってるんですが。
変えられるモンなら変えてるんじゃないかなー、もうちょっとリッちゃん的にイラつかない顔に(←ごまめさんの善意解釈をブレイク・酷)。
[1076] 題名:素晴らしい 名前:銀世界@神戸の芝追悼中 MAIL URL 投稿日:2012年07月16日 (月) 22時43分
>「この人は、ヒゲ生えてる」
>「あっ、それはダメよ。私のお気に入りだから」
>「イチローじゃないですか?!」
>「この子だけは出せないわ」
リッちゃん博士とは良いお友達になれそうです(byイチファン・・・彼の愛した神戸の球場の芝が荒れているようです・涙)。
だけど、こんな事が出来ると知ったら、現SアトルのK崎さんやC葉のI江さん達がダッシュでやってきそうです
(↑野球ファン以外には、ほぼわからないネタすみません・・・ちなみにこの2人はイチローグッズの収集力を競った事があるらしいとか何とか)。
んで、イチローさんなファーストチルドレンが誕生したら
(あれ、名前的にハマるじゃないか、おまけに彼は大半の試合でファーストバッターだし)
ミサト「目標をセンターに入れて・・・」
チルドレン1「センター前ヒットならいつでも撃てます」
となるわけですね、おお、かなり強そうじゃないか(オイ)。
[1075] 題名:ネーミング無事な人も沢山。 名前:ごまめ MAIL URL 投稿日:2012年07月16日 (月) 19時07分
『炎のファイター 〜INOKI BOM-BA-YE〜』が正式名称みたいだからいいんだヨ
[1074] 題名:ゴマたん、猪木先生の入場曲名は《炎のファイター》でつ 名前:何処 MAIL URL 投稿日:2012年07月16日 (月) 18時27分
大切なもの…それはネーミングセンス…
ならば変わってしまった世界で彼(彼女)の名は一体!?
て訳で予想〃
(例)
赤木りつこ→赤木ボイン
M・Iさん「不潔…でも…(ポッ)」
赤木りつこ→赤木ドドスコ
M・Hさん「ラブ注入ってより何か別の怪しいのを注入されそうな…おや?誰か来たようだ。」
赤木りつこ→赤木あは〜んもうだめ〜
S・Aさん「し、知らない、知らないですよ!本当に俺じゃ、あ、あ、あ、う、うわぁあぁぁぁぁぁぁぁ…」
[1073] 題名:メランコリック親父ゲンドウさんのお髭もふもふ(←嘘です) 名前:何処 MAIL URL 投稿日:2012年07月16日 (月) 15時47分
私の名は碇ゲンドウ、特務機関ネルフの司令官を勤めている。
【メランコリック親父ゲンドウの退屈】
「…」
…暇だ。この仕事、やたらと忙しい時と何もする事が無い時の落差が非常に激しい…
しかし、私は司令官と言う立場にある。組織構成上の責任者の地位にある訳だ、そんな私が簡単に席を外したり軽々しく休んだりする事は許されない。
「…」
しかし、ひたすら暇だと言う事実は間違い無い。
「…」
…そうだ、する事は有る。パイロットたるチルドレン達の状況把握は立派な仕事だ。
私は早速行動を開始した。
※※※
「レイ…」
「司令…」
途方に暮れた表情のレイが、私を見詰める。
《♪をわる、はづ〜の〜ない〜、あひが〜とぎ〜れた〜♪》
…脳内をリフレインする、おだなんたらの歌声を無視して私は告げる。
「残念だが…私には何も出来ない。」
「そ…んな…」
俯く少女、微かに震える肩。
「…何…故…」
「覆水盆に帰らず…既に出た結果は変わらない。」
「…そう…駄目なのね…もう…」
《♪ラ〜ラ〜ラ、ララ〜ラ〜ララ、ララ〜、ララ〜ラ♪》
下を向きき涙ぐむ少女に私は告げる。
「時計の針は戻らない、だが進める事は出来る。」
「!司令?」
顔を上げた少女に私は言葉を継いだ。
「ではシンクを片付けもう一度湯を沸かせ…買い置きは未だ有る。」「はい。」
《♪ラ〜ラ〜ラ、ララ〜ラ〜ララ、ララ〜、ララ〜ラ♪》
…湯切りに失敗し、シンクにばら蒔かれたカップ焼そばの中身を眺めながら、私はレイとの食事が又カロリークッキーになる事を覚悟していた。
※※※
「と…父さ…ん…」
「し…司令…」
「…」
《♪をわる、はづ〜の〜ない〜、あひが〜とぎ〜れた〜♪》
…脳内をリフレインする、おだなんたらの歌声を無視して目の前…開け放った葛城作戦部長宅玄関で床に絡み合う少年少女に問い掛ける。
「…何を、している。」
「い、いやあのだから何で父さんがここに」
「!?ご、誤解です司令わわわ私達はべべ別に何もやましい事は」
「何を、している。」
「あ!いや父さん誤解しないでよ!僕は只」「そ、そうよみんなこのバカシ…サードチルドレンが悪いのよ大体」「何でさ!?僕は只」
「…いい加減立ったらどうだ?」
「「!?」」
「…詳しく話を聞こう。いつまでも玄関で立ち話も何だ、上がらせて貰う。」
「「は、はい…」」
※※※
「…」「「…」」
《♪ラ〜ラ〜ラ、ララ〜ラ〜ララ、ララ〜、ララ〜ラ♪》
「い、いらっしゃいませ司令。」
「あ、あのさ父さん、さ、さっきの事だけど」
「茶は?」
「!!」「は、はい只今お持ちしますね!」「あ、アスカそれ僕が」「いーからあんた座ってなさい!」「はい…」
「…」「…」
「あ、あの父さ」
「菓子は?」
「え?あ!は、はい只今!」
…やはり一個のカップ焼そばを二人で分けるのは問題だな。量が足りなくて腹が減る…
※※※
「…む、こんな時間か。では私は帰る。」
「え?」「あ、あの父さん、ごごご誤解の無い様に言っておくけどさっきアスカと倒れてたのは」
「理由はいい。一つだけ言っておく。」
「へ?」「い、いや父さんだから」
「…避妊はしろよ。」
「「だから違うってー!!」」
ぱしゅん
…うむ、やはり子供はからかうに限る。
[1072] 題名:大切なもの。13 名前:ごまめ MAIL URL 投稿日:2012年07月16日 (月) 12時02分
※くされ逆行よごれギャグ。
奇妙な世界に逆行した主人公、碇シンジ。
そこでは、さしたる変化はないように見えたが、大切なものが狂っていた。
それは『ネーミング・センス』であった。
この世界では彼は 第三の少年。
初号機パイロット:玉 金三郎
(タマ キンサブロウ :通称タマキン)という名前であった…。
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◆綾波の秘密
2人目の綾波がいなくなった。
僕をかばって。
そして、三人目の綾波が…
この世界での、三人目の綾波…
綾波…鼻毛マツコデラックス(さん)が現れた…。
「鼻毛の秘密、知りたくない?キンサブロウ君」
「えっ?」
リツコさんから、電話がかかって来た。
僕とアスカは、少なくとも僕は、恐怖に慄きながら、ネルフへと向かった。
来た。
この時が来た。
またあれを見るというのか。
巨大な水槽に漂う、いくつもの綾波。
「わたしが死んでも、代わりはいるもの」
寂しそうに、そう告げていた、君。
***
「こ…これは…」
黒い隔壁が持ち上がり、妖しいオレンジ色に輝く巨大な水槽が現れた…!
前と同じだ。
ここには、あの美しくもおぞましい、たくさんの綾波が……!!
アスカも、きっとショックを受ける…!
「…ねぇ。なんで、全裸のおじさんがこの中に入ってるの?」
……はい?
◆恨み骨髄
「よく気がついたわね。同じのばっかり養殖するのも飽きたから、ちょっと工夫してみたの」
「え?」
「この中から、三人目の綾波 鼻毛桜を選んだのよ」
「ええ?」
リツコさんの、声が響いた。
オレンジ色の水槽の中、様々なヒトガタが漂っている。
「この人、確か足が早いおじさんじゃない?」
「猫ひろしがなんでいるの?!」
「この人は、ヒゲ生えてる」
「あっ、それはダメよ。私のお気に入りだから」
「イチローじゃないですか?!」
「この子だけは出せないわ」
「自分の趣味に走り過ぎじゃないですかリツコさん!!ひ、酷い!これで綾波の代わりだなんて、年齢どころか性別すら違ってるじゃないですか!!」
「だから三人目は、この中で一番、女の子らしい子を選んであげたのよ?」
「それで、鼻毛マツコデラックス?!」
「よく考えてみてちょうだい。代わりがいるからといって、全く同じクオリティのスペアの体をいつも揃えてあげる必要は別に無いと思わない?キンサブロウ君。…ふふふ」
「!!!!!」
……綾波…。
き、君は一体、どれだけリツコさんに恨まれていたんだ?!
(※同じクオリティのスペアを用意してくれていた本編の赤木博士は極めて良心的な人物だと思います。byごまめ)
◆複数形の恐怖
「そんな、そんな酷いよ!綾波がかわいそうだよ!綾波を助けてあげてよ!」
「ふっ。人の心配している場合かしら。サードチルドレン」
「え?」
リツコさんがほくそ笑んだ。
背後に、ただならぬ威圧感を感じて振り向いた。三人目の綾波がそこに立っていた。
「あたし 達 が死んでも、代わりがいるからね」
何時の間にか、僕たちの後ろに。
「鼻毛マツコデラックスさん!?ど、どーいう意味ですか?!」
「何よあんた。だから、あたし達は複数形の チルドレン じゃないの。そういうこと」
「えっ…」
「ん?と、父さん?!この水槽の片隅にいるのは、僕の父さんじゃないの?!」
全裸のヒゲの中年が、水槽の片隅を漂っている。
ゆらり、ゆらりと。
僕は水槽に飛びついた。
「父さんだ!人間の父さんだ!じゃ、…今の、猫のたま父さんは?!リツコさぁん!?人間の父さんに何をしたんだぁ?!」
水槽に両手をついたまま、僕はリツコさんを振り向いた。
「…フーッ…」
「リツコさん!あらぬ方向を見ながら、優雅に煙草をふかさないで下さい!」
「…にゃんご?」
そこにいた、猫の父さんが、可愛らしく前足を揃えて座って、僕たちを見上げていた。小首をかしげる。
「にゃんごじゃないよ!父さん!
父さんは元々はそういえば人間の中年だったんだよ!何時の間にか完全に猫になっちゃったけど!」
「足の早いおじさん?」
「そっちじゃないアスカ!!」
リツコさんが微笑んだ。
「あなた 達 がヒトの形を保っていられるのは、みんな私のおかげなのよ?」
にっこり。
「!!!!!!?!」
「シャーーーッ!!」
「父さん!なんで綾波を威嚇するの!」
父さんが、牙を剥き出し、毛を逆立てて、なぜか綾波を威嚇している。
「なんだこのドラ猫!」
「綾波も落ち着いてよ!」
「フーーーーーッ!」
「ん?…このドラ猫…。碇司令のにおいがする」
「!!!!!!!!」
◆綾波 鼻毛マツコデラックスという少女〜邂逅そして、捕食編〜
ネルフの、長い長い無機質な廊下。
その廊下を、三人目の少女が歩いている。
どす。どす。どす。どす。どす。
豪胆な足音が響く。
廊下の反対側からは、神秘的な美しさをたたえた、端正な顔立ちの銀髪の少年が歩いて来ていた。
すれ違う、その瞬間。
「やあ」
「……」
どす。
歩みを止める、綾波 鼻毛マツコデラックス。
「君は、僕と同じだね」
少女を見上げ、少年は囁いた。
すると少女は。
「あら何よ。あんたそうだったの?」
ガシッ
「ぐえぇ?な、何を…なぜ僕にのど輪をかますんだい。ファースト?」
「…あんた、なかなか可愛い顔してるじゃない」
「ええっ?ど、どういう意味だい」
がっちりと、のど輪をかまされたまま、頬をぺたぺたぺたすべすべと撫でまわされる少年。
「こっち来なさいよ」
どす。どす。どす。どす。どす。
ズルズルズルズル。
「ぼ、僕を、どこへ連れて行く気なんだ?!ファースト?!」
「いいとこよ」
「いいとこってどこ?!」
「ヘヴンだよ」
巨体の少女に担がれたまま、少年はネルフのいずこかに消えた。
最後の使者は、消えた…。
◆やまなし
それを見つめていた、葛城ミサトがつぶやいた。
「ねえ加持。使者はどこへ行ったの?」
女が尋ねた。
男は答えた。
「使者かい。使者は、こわいところへ行った」
(経験者は語る)
◆二人目の後悔
『うかつに交代、するんじゃなかった…!!』
※いのちは、大切に。
◆迷わず行けよと言っても
エレベーターが降下して行く。
時間が、長く長く感じられる。
その中では、ふたりの少女が対峙していた。
綾波 鼻毛マツコデラックスが、ゆっくりと語りかけた。
「…心を開かなくては、エヴァはさあ、動かないじゃないの」
アスカ・ボンバイエが、動揺しながら答える。
「あ、あたしの心はオープン24時間よ!何を言うのよ!」
「嘘ばっか。あんた、あのタマキンに惚れてんでしょ?惚れてんだよ。認めなさいよ。」
「なっ、なっ、何を…!」
「何よ。普段ダーッとか、迷わず行けよとか言っといて。肝心なとこでヘタレじゃないのよ。あんた、なんの為にエヴァに乗ってんの?ただ人にほめられたいわけ?」
「な…な…な…違うわ!『やれたらやる』ではなくて『やる』のよ!」
「だったらさっさとやんなさいよ。何をモタモタしてんだよ。あたし今、ちょっとすごいこと言いそうになってるけど」
「う…うるさい、バカヤロー!」
パーン!
「何すんだてめえ!」
バーン!
「くっ…!いい張り手ね!負けてらんないのよぉ!」
ドーン!
「蹴るこたないじゃないのよ!くらえ!ラリアット!!」
ヴゥウウウン!!
「くっ!なんという勢い!負けるものか!くらえ延髄切り!」
ドカッ!!
「このメスザル!」
「何よ!巨体!」
ドーン!ガタガタガタガタ!ガン!ドン!
***
<オペレータ室>
「ん?…ネルフの第七エレベーターに異常が発生しています!」
「モニターを!」
「こ…これは!」
「なんという、いい試合!!」
「アスカはこの技、延髄斬りを出す時、平行世界の時の流れを超えて、未来永劫のその一瞬の時を駆け巡るという、アスカ・ボンバイエの得意技、刃物の切っ先延髄斬りが、綾波鼻毛マツコデラックスの後頭部をえぐって行った、しかしながら、鼻毛マツコデラックス、アスカ・ボンバイエの両脚をホールドし、おおっと、これは大車輪だ!往年の名勝負、プロ野球ならば伝統の読売巨人軍対阪神タイガースさながら、天下分け目の関ヶ原もかくやという、ビッグコンテンツを支えてきた二大ヒロインによる血湧き肉躍るガチ勝負!これは日本人なら見逃せない!二大ヒロインと長年言われてきたが、本来ヒロインとはたった一人!偽りとごまかしの日々を経て、雌雄を決するときが今ここに!さあー勝つのはどっちだ!真の雄はどっちだ!マウント!マウントとった!返した!アスカ・ボンバイエ、ジャーマン・スープレックス・ホールドだ!しかし相手が重すぎる!デラックス、チョップだ!巨体から繰り出すチョップだ!まさに白い南極大陸、ひとり南極大移動!それに挑む赤い闘魂、アスカ・ボンバーイエー!」
「ノリノリね日向くん」
◆まだやってる
「がっ!この…認めれば楽になるはずじゃないの?!」
ドカッ
「ごっ!ま、迷わず行けよと言っても…あたしにも迷うときはあんのよ…!」
バキャッ
◆「大切なもの。」エンディング・テーマ(勝手に決めた)
※「イノキ・ボンバイエ」のメロディとリズムにのせて〜
♪ちゃーちゃっちゃー♪
♪ちゃーちゃーちゃっちゃー
♪フライ me トゥザムーン!
♪フライ me トゥザムーン!
♪詩人は簡単なことを伝えるためにたくさんの言葉を使うぅー♪
(この道を行けばどうなるものか)
♪詩人は時間とリズムと闘魂をかけて詩をつむぐー
(迷わず行けよ。行けばわかる)
♪フラーイ me トゥザムーン!
♪レットミー ファイト among those stars!
(星々の間で闘わせろ)
♪レットミーシー what spring is like
On Jupiter and Mars!
(木星や火星のリングマットの上でどんなふうに跳ねるか私に見せろ)
♪In other words, ホールド マイ ハンド
(つまり、手をがっしりと組み合い)
♪In other words,ダーリン、レットミーセイ 1.2.3!ダーーーーッ!!
(つまり、ねぇキスして)
♪Fill my heart with 闘魂!!!
(闘魂が私の心を満たす)
♪Let me ファイト for ever more
(ずっと、もっと闘わせて)
♪You are all I long for
(お前が来ることだけを待っていた)
All I worship and adore
(あんたがいれば他に何もいらないわ)
In other words, please be true
(つまり、男のケジメで坊主にしました)
In other words, I love you.
(言い換えると、つまり、えーと、そんなこと言えるわけないだろバカヤロー!!)
To be sure that you'll know what I'm saying,
(私が何を言いたいのか、わかってくれると信じてる)
(わかんないわよ!)
Fly me to the moon
(私を月へ連れてって)
Let me fight among those stars
(星々の間で歌わせて)
Fill my heart with 闘魂
(歌が私の心を満たす)
Let me sing for ever more
(死ぬまで、死ぬ一瞬まで輝いていたい)
You are all I long for
(あんたの全部が手に入らないなら私は何もいらない)
All I worship and adore
(あなただけが大切な大切なもの)
In other words, please be true
(つまり、裏切られたという言葉を口にさせないで)
In other words, I love you
(言い換えると…そんなこと言えるわけないでしょあんたバカぁ!)
***
◆北朝鮮でもイラクでも
キンサブロウ「なんで、ジャズ・スタンダードをイノキ・ボンバイエの節にのせるんだよ…」
ケンスケ「私を月まで連れてってと言われても……」
トウジ「自分の力でもはや何処でも行けるやろ」
キンサブロウ「連れて行って欲しいのは僕のほうだ…」
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※ちょっとQの予告っぽくないですか。そんなこたない?