[38635] コードギアス 戦場のライル B2 BERSERK-49『死地へ赴く者達…後編3』 |
- 健 - 2019年08月27日 (火) 10時41分
ダモクレスは日本へさしかかる。ルルーシュはそこで『黒の騎士団』とダモクレスを迎え撃つことを知ったライルは出撃した。既に話は着いており、独自行動権はとっている。安全などは全て自己責任だが、ルルーシュの影響下にある軍にいきなり入るよりは良い。
ライル自身もルルーシュの邪魔をするつもりはなかった。
「では、行ってくる。」
〈お気をつけて…〉
ゲイリーから一言受け、ベディヴィエールは発艦する。後からモーナット、ベイリン、ベイラン、アルプトラウムとシュテルン、デメルングが続いた。
海棠は便宜上エルシリアの旗下だ……そして、ゼラート達『フェンリル騎士団』ルルーシュの指揮下に入る。
ゼラートはルルーシュに通信をつないだ。
「本当に変える気はないので?」
〈ああ…時間がない。〉
どうやら、決意は固いようだ。
「わかった……『取らぬ狸の皮算用』にならないようにこちらも最善を尽くす。が、一つ代わりが…」
〈例の女か?〉
「そうだ……」
イロナのあの状態は正直なところ、危険としか言いようがない。もし生き延びられたら……
〈お前の働き次第では更に良くしてやる。〉
「イエス・ユア・マジェスティ。」
ふ、ブリタニアから離れた俺がこの返礼を使うとはな。全く、数奇な運命だ……
そして……ケアウェントでは。
「後で殿下からどんなお叱りを受けるか分からんぞ。」
〈なめんな、おっさん。伊達に俺と兄者は大将に何度もどつかれてないんだ。〉
ヴェルドが悪戯っぽく笑う。つまり、それが全員の総意ということだ。通信が着られ、ゲイリーはため息をつく。
「……私はかばってやらないぞ。」
そこへ、通信が入った。秀作からゲイリーへの個人通信だ。
〈行ってくる……〉
「ああ。」
が、秀作が黙り込んでいる。
「どうした?」
〈いや……改めて、行ってくるよ……親父。〉
親父?今、親父と言った?日本人とブリタニア人で…自分を?
だが……不思議と嬉しかった。
「……帰ってこい、不良息子が。」
嬉しいが、同時に驚いていた。あれほどまでに親という概念そのものを憎んでいた秀作が自分を父と呼ぶとは。
ライルは後方からKMF隊が接近してくるのに気づいた?この識別信号は………
振り返ると、『ユーロ・ブリタニア』の二人を除く主立ったKMFが全機随行していた。
「どういうことだ、私は来いと言っていないぞ。」
すると、ヴァルスティードのガングランから…
〈けど、お前は俺達に着いてくるなとも命令してない。〉
更に雛が続く。
〈だからこれは、あんたの命令ミスよ。〉
「なら…今から命令する。帰投しろ。」
が、今度は秀作が突き返す。
〈それなら、俺達は今この場で除隊する。つまり、お前の命令を聞く義務なんかないわけだ。〉
「そんな屁理屈…」
〈ライル様……私は貴方の騎士です。例え、貴方が拒絶されても地獄までお供します。それが私の恩返しでもあるからです。〉
レイまで………
「ルルーシュ……」
〈どうした?〉
「いきなりだが、私の部下達が押しかけてきて…参戦を希望してきた。とても聞く様子じゃないから、私の部下も良いか?」
〈……好きにしろ。〉
つまり、OKと言うことか。
「許可は出た。正し、全員に厳守すべき命令がある。」
その言葉を皆が待ち……
「死ぬなよ。」
〈イエス・ユア・ハイネス!〉
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