[38241] コードギアス 追憶のエミリオ MEMORY−14 スモレンスク W (了) |
- JIN - 2018年07月14日 (土) 22時43分
大方の人間たちが大激戦を予想した「スモレンスク会戦」は意外と呆気ない形で終息を迎えた。
戦いは数で勝る中央のベラルーシ軍を中央部が抑える展開で、北のポーランド軍に押されていたのだが、崩壊の切っ掛けは南から生じた。
「待て待て、待ちやがれコノヤロー!」
「た、たすけてくれー!」
例のクレメンタインのグロースターの狂騒ぶりに、以前の侵攻戦でも彼女とぶつかった経験のある、ウクライナ軍の一部が恐慌から崩れ、事もあろうにベラルーシ軍に雪崩れ込んだのだ。
その混乱を受け、中央部も一気に押し出し、ベラルーシ軍の先鋒を一気に撃破。
その突入で最も名を挙げたのがヴィヨンで、それを支援するサン・ジルも好フォローを発揮。
二人ともそれまで思われていた「血統だけ」の評価を一気に払拭することになる。
その中で優勢だった北のポーランド軍も孤立を恐れて後退せざるを得なかったが、こちらは殿軍のソビエスツキの指揮の巧みさもあって、ほとんど損害なしに終わる。
「サン・ジル卿! ヴィヨン卿の無事を確認! 我が軍の損害、極めて軽微!」
ドッと沸くG1ベース艦橋。
「よし! これ以上の追撃は無用! 各方面に停止を指示せよ!」
「イエス! マイ・ロード! アーウィング卿!」
その喧騒を少し離れて見つめる少年。
(凄い…でも見ていろ…いつか必ず僕だって…)
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