[38178] コードギアス 追憶のエミリオ intermission 会合 |
- JIN - 2018年05月19日 (土) 15時18分
超合集国連合直轄領・蓬莱島。
中華連邦時代に作られた人工島で、かつては日本から脱出した亡命政権「合衆国日本」が避難。
やがて超合集国連合が最初の発足を見た時、その設立会場ならびに初代の機関が置かれた歴史的な場所でもある。
もちろん現在の連合は当事と違い、発足時には仮想敵ですらあったブリタニアも加盟する全世界規模の組織である。
しかし内部はあくまで対ブリタニア同盟という立場から参加した原加盟国、第一次ダモクレス決戦後に加入したブリタニア系諸国、更には最終的に加入させられたユーロピア残部など、幾つもの層が存在し、それぞれが派閥的に機能している面も多い。
そして最初の「原加盟国群」の内々の討議場として、今でも機能しているのが、この蓬莱島。
もちろんこれは反規約的行為でもあるが、ガス抜き的な意味も兼ねて、黙認されている面もある。
「で。ポーランドの代表が要請の、北ユーラシアへの侵攻への政治的な御墨付の件だが」
「フン。相変わらず勝手な国だな。事前にこちらへの相談も無く、事を起こしたら当然のように、こっちに吹っかけるとは」
「フジの安保理にいきなり掛ければ、ブリタニアの拒否権発動によって葬られる。まあ手続きとしては当然の妥当だろうが」
「少なくとも総会として多数の形を取りたいわけか」
「しかしポーランドの目的は単に政治的な支持だけじゃない。軍事的な支援もだ」
「『黒の騎士団』全体を動かすには、ブリタニアが賛同しなければ無理だ。『悪逆皇帝の縛り』が掛けられてるしな」
「くそ! だから悪逆皇帝が死んだ時、いっそ規約改定をすべきだったんだ!」
「無理を言うな! あの時点でそこまで出来なかったのは知ってるだろう! たとえ悪逆皇帝一人が死んでも、ブリタニア自体が健在では手も足も出ん!」
「それにシュナイゼルとコーネリアもな。共に今では表舞台から引っ込んでるが、もし下手にブリタニアを刺激すれば、出てくる口実を与えるような物だ」
「こちらにはシンクーもいないしな」
「そういえばゼロはどうしている。現在のブリタニアを裏から制御しているのは奴のはずだが」
「ウスリーの一件以来、全くの音無しだ。まあいつもの事だがな」
「あの件で中華系の過激派もすっかり大人しくなってしまったしな」
「ああ。表向きは相変わらずうるさいままだがな」
「…」
「ん。どうされた。千葉代表?」
「あ。いえ。なんでも…」
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