[38083] コードギアス 追憶のエミリオ MEMORY−13 前哨戦 W (了) |
- JIN - 2018年03月11日 (日) 00時26分
ウクライナ。
首都キエフ。
中央軍事評議会。
巨大なテーブルを囲んで険悪な雰囲気が漂う。
それまでの激しいやりとりを示すかのように、卓上には様々な物が散乱している。
「…とにかく私は反対だ! 北部軍に打撃を受けた上、このまま行けば我々は防衛的な戦力すら失う!」
「副議長!」
「だから! この上でベラルーシが破られれば! 我々は北西方向から侵攻される恐れがあります!」
「ならば! ベラルーシとポーランドの暴走を止めれば良い! 連中は我々の戦力無しに動く事はできん! もし迂闊に引き込まれて思い切り叩かれれば! 我々は今度こそ終わりだぞ!」
何度も同じ繰り返し。
だが。やがて。
「いつまでも繰り返しているわけにはいかん。決を採る」
中央から初めて発する一声。
「議長…?」
「フィメリニツキー副議長。君は南部軍と共に、このキエフと国内を守れ。それ以外の戦力は全てベラルーシに北上、現地でベラルーシならびにポーランド軍と合流する」
「議長!?」
驚愕のそれに構わず、それに賛意を示すように立ち上がるように次々と立ち上がる周囲。
既成事実を急ぐかのように、次々と足早に立ち去っていく。
最後に残される二人。
「議長…なぜです?」
「どのみち今の政治的状況では一度やらずにはすむまい。そういった連中は私が全て連れて行こう。おまえのこれからの邪魔にもならぬようにな。後は頼んだぞ。ハーリチ。この国の未来と人々を。たとえどのような形になろうともな」
「議長…」
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