【広告】楽天市場から 春のお買い物マラソン4月24日開催予定

お気楽極楽なSS発表会

(ログ数の節約のため、管理人からの返信はありませんが、全ての作品に眼を通しています)

ホームページへ戻る

名前
メールアドレス
タイトル
本文
URL
削除キー 項目の保存


こちらの関連記事へ返信する場合は上のフォームに書いてください。

[37828] コードギアス 戦場のライルB2 BERSERK-14『狂戦士の心…前編』
健 - 2017年11月15日 (水) 12時25分

レイはライルの様子を見に来ていた。先程、有紗は休んでいるという話を聞いて彼がいる部屋の前に立った。だが、どうも顔が熱く、鼓動も早い。これではまるで……

ち、違う!そうじゃない!そう……お仕えする身として心配しているだけ!

深呼吸をして、レイはノックをする。

「どうぞ。」

「し、失礼します…!」

ゆっくりと部屋に入ると、ライルは本を読んでいた。

「お、お休みでは…なかったのですか?」

「ああ、眠れなくてね。君も座ると良い、お茶くらい入れるよ。」

「いえ…私がやります。有紗ほど上手には出来ませんけど…!」

レイは緊張しながら茶葉を入れ、沸かしたお湯をポットに入れる。

「ミルクとレモン…どちらにします?」

「いや、何も入れなくて良い。」

カップに紅茶を注ぎ、ライルは一口飲む。

「ど、どうでしょう?」

「……可も無く不可も無く、か。」

つまり…普通ということだ。有紗とここまで差があるとは………

「あ、あの……有紗との事…大丈夫、ですか?」

エリア11以来、有紗との距離が狂っているのは殆どの人間が気付いていた。優衣はある種のチャンスだと言っており、レイもそれに同意していた。決まっている……だって…

「そ、その………あ、有紗との事…まだ駄目だったら…!」

レイはもう意を決した。立ち上がってライルの前で膝をついた。

「レイ…?」

何も言わずにライルの唇に自分の唇を重ねた。ライルが硬直する……だが、そんなものお構いなしに以前よりも激しく、ライルの舌を絡めた。

久しぶり…この感触……幸せ………

満たされ…切なく、愛おしい………

もっと…もっと…欲しい………

このまま…全てを捧げたい。という欲望が出たが、それでは卑怯だ……そんな理性が働いて、レイは名残惜しくもライルから唇を離した。

「……そ、その…あ…有紗の…か、代わりのつもりじゃあないんですけど…わ、私では駄目…ですか?」



レイの表情にライルは思わず生唾を飲みそうになった。恥じらいで赤くなった表情が逆に妖艶に映る。そのまま両肩に手をかけようとしたが……

「き、気持ち…だけでいい……」

「…好きなんでしょう、有紗のこと?」

ライルは何も言わずに頷いた。

「あの子だって…ライル様がルーカス殿下みたいな事を好き好んでやる人じゃないと分かっているんですから……泣きたい時は泣いても良いはずです?」

何も答えない。

「貴方の立場は分かっているつもりです!でも、そうしてしこりを引きずったままの指揮官に兵士はついてきません!!何時までも引きずらないで!!」

レイの視線は曇りがなかった。そして……

「……そういう風に叱られたのは随分と久しぶりだな。」

叱られたことなど……そう、あの軍学校卒業後以来だ。フェリクスやゲイリーから窘めることはあっても、こういう説教は本当に久しぶりだった。

「…ちゃんと、有紗と話すべきだな。」



E.U.の動向を監視するライル軍…今のところは小競り合いもなく、首都圏の防衛を万全にするのが目的のようだ。

「……市民の避難の様子は?」

「は、情報部によりますと市民の避難は行われていないとのことです!」

ゲイリーはため息をついた。結果的に市民の避難と迎撃態勢を整える時間を与えたというのに……今頃、市民達は普段通りの生活をしているのだろう。そして、資産家や政治家、軍上層の家族だけは逃げている頃だ。

「国とは、ここまで腐敗する物なのか……」

自由と平等のために彼らの祖先は革命を起こし、王侯貴族を殺した。だが、今度はその王侯貴族の末裔達にせっかく勝ち取った自由と平等がまた奪われようとしている………だが、誰もそれに関心を持たない。最前線にいるのも果たして、何人が本気で国を守ろうとしているのか……それとも、自分だけ助かると思っているのか…敵であっても、その腐敗を嘆かずにいられなかった。



「なんで行かなかったの?」

優衣の質問にクリスタルは「何が?」と聞き返す。

「有紗とレイに着いて行かなかったこと!」

「こっちはもうすぐパリへ攻め込むのよ?なら、戦力的に最新鋭の期待を持つ私を残すのは妥当…」

「そうじゃなくて、あの二人に加えて婚約者までいるのよ!?ピンチじゃない!!」

それか…確かに、ピンチではある。

「それくらいで諦めるの?私はいやよ。」

「私もいやよ!!」

思った通りだ……まだ付き合いは浅いが、彼女もなかなかに一途というか、諦めが悪い。

「私もね……ねえ、貴方は殿下がどんな人に見える?」

「え?……見た感じなら、絵本の王子様みたいで強くて優しい………あと、ちょっと女の子に初心な可愛いところがある……でも…」

「でも?」

「うーん……なんて言うか、いつも疲れているような感じがする。」

そう……普段からそうなのだ。それをまさか付き合いの短い少女にまで見透かされているとは……

[37829]
健 - 2017年11月15日 (水) 12時31分

今回、戻る前のちょっとセンチメンタルな話です。

前々からライルの本質について悩んでいましたが……本質は次で。

仮面を被っていても、仮面の奥の更に奥はクリスタルやフェリクス以外で有紗やレイしか気付いていません。



JINさん

でも、平和が良い大多数にとってはそれでも良いという意見もあるでしょう。ただし……独善的な解放主義者や日本至上主義者は認めない。また、それでどれだけ戦えない日本人が死んでも、解放出来たんだから誉れある犠牲、と言いそう。

流石にそれを突きつけられればカレンや扇は揺れるし…海棠もスザクと同じ考えですから。完全な独立寄りの中立思考の池田も妥協としてスザクや良二の考えを良しとするタイプです。



Ryuさん

この頃、スザクには気の許せる相手がロイドとセシル以外にジノとアーニャしかいなかったし、生徒会は記憶を書き換えられたから尚のことね…

超絶自己中のルーカスは無関心です。エルシリアとシルヴィオも調べてはいても、危険だと考えて一歩踏み止まったところにいますが…ライルは踏み込んでしまっています。



[37833]
JIN - 2017年11月16日 (木) 20時41分


スザクの皮肉な点は「戦力」としての彼自身の存在がまたそうした状況を押し立てているという点かもですね。

もちろんスザクが「日本」に居た所で使いこなせるかは怪しいですが、彼の存在がブリタニア側の優位をより確実にしているのは確か。

但しそれは内外的に認めたくない事実であり、また自分自身の存在をそれほど大きく考えていないスザクとしては想像の埒外。

そしてそれがノーマークのフリーハンドとして、全局面のキャスティングボートとしての彼の「威力」を高めていくのが皮肉と。


まさに「決戦前夜」という感じですが、こうした「政治的セレモニー」としての戦闘というのは、この期において何度も繰り返されるという感じですね。

その最終が当然に二度のダモクレス決戦となるのでしょうが。



Number
Pass

ThinkPadを買おう!
レンタカーの回送ドライバー
【広告】楽天市場から 春のお買い物マラソン4月24日開催予定
無料で掲示板を作ろう   情報の外部送信について
このページを通報する 管理人へ連絡
SYSTEM BY せっかく掲示板