[37753] コードギアス 戦場のライルB2 SIDE OF WARFARE『暴君の野心』 |
- 健 - 2017年10月28日 (土) 15時30分
ライルがフランスとの国境線を抑えていた頃……ルーカス軍は一度ポルトガル方面に戻っていた。今後の首都攻撃のための準備をするためだ。
ルーカス・ズ・ブリタニアはフランスから攫ってきた一人の少女を抱いていた。とはいえ、腕尽くで手に入れた戦利品だ。家族を殺し、金品と食料を奪い、そしてその身体を……舌をかみ切って死ねないように、頻繁にその唇を塞ぎ、今は首を左右に振って喘ぐだけだ。
「俺様の子を孕めば、お前は皇族だ。それは名誉だ……ま、俺がその前に飽きなければだがな。」
「ひぃ…、も、やめぇ…!」
16、7という割に豊かな身体をルーカスは堪能した。少なくとも、昨日のスウェーデンの女よりは甘く、数日は楽しめる。
女が皇族に身体を捧げるのは名誉だ。そもそも、自分は皇族…ブリタニアの領土となった者は全てブリタニアのモノ、つまり……ルーカスの所有物だ。
「ふぅ……中々に楽しませて貰ったぞ。」
「ぃ、ぁあ……うぁ…」
一通り楽しんだルーカスは息も絶え絶えの少女を放り、外へ出た。脇にはトルコの20ほどの女性や、ロシアの二十代前半と言ったルーカスの好みの年代が倒れていた……もう誰もが、涙を流し、意識を失っていた。
ルーカスが三人ほど女を抱いていた頃、ギース・スタッカートも本国から連れてきた庶民を抱いていたが……もう飽きてきていた。この女の代わりをそろそろ用意した方が良いのかもしれない。
あの従妹や第八皇子の秘書官と『ミカエル騎士団』の女は楽しめそうだが、三人ともここにはいない。
「全く、我が君もあのような恥さらしさっさと始末すれば良いものを……」
そもそも、あの女共も何故この俺につかない?俺は第五皇子の臣下、つまり第八皇子の部下より社会的立場も上…そんなことも分からないとは。
上に跨がって泣いていた庶民の娘を放り出したスタッカートは右の娘を選んだ。
「お前でもう少し、ストレスを発散するとしようか…」
先程、抱いたアイルランド人の少女をもう一度引っ張りよせ、形の良い胸を乱暴に掴み、その身体を再びスタッカートは抱いた。
ルーカスのエース部隊『アイギパーン・ナイツ』の隊長エイゼル・A・ランディスはエリア24とドイツ人の少女を両脇に侍らせていた。年齢は二つから三つ年下という程だ。二人共、強引にその役割を任命し、既に何度か抱かれている。最初こそ意固地に抵抗したモノの、今は従順その物だ。ツーフォーがアイスティーに砂糖とミルクを注ぎ、ドイツ人が果物のトレーを片手にしている。
「お前達は誰の物だ?」
ドイツ人が答える。
「エイゼル様の物です…」
「そう、良い子だ……お前達はこの俺の物だ。」
ツーフォーが差しだしたアイスティーを受け取って、一口飲む。
「置け。」
エイゼルの命令通りに二人共トレーを置く。
そして、次にドイツ人の少女の唇を吸うと共にその胸を揉んだ。そのまま、ツーフォーの腰を抱きよせる。
ふん…相変わらず良い体つきだ。が、そろそろ他の女も欲しいところだ。
あのオルドリン・ジヴォンはかなり楽しめそうだというのに、MIAだ。ライルの元にいるウィスティリア家の令嬢やイレヴンの姉妹もかなり気が強いと聞く。今頃ライルもあの三人や侍女を抱いているだろうが、エイゼルは自分の方があの女達を満足させられると確信していた。
「俺の物らしいことをしてみせろ…」
「はい…」
ツーフォーが答え、二人共侍女の服を全て脱ぎ捨てた。
ウィルフレド・K・マクスタイン将軍は執務室でため息をついた。幕僚達も一部を除いて、今はお楽しみ中だ。全く、フランスへの攻撃が秒読み段階だというのに………本当にここは軍隊なのか?正規軍崩れどころか、『黒の騎士団』のような一般人で構成された組織でもここまでしないだろう……彼らだってまだブリタニアへの反抗という理念がある。
「それに引き替え、こちらは欲を満たすことしか頭にない俗物ばかりだ…」
まさに、この軍はブリタニアの負の集合体だ。皇帝の言葉を傘に、金品を奪い、女を犯し、殺す……やりたい放題だ。そんな連中のトップに立つのが皇族で、それが恐怖を与えるのにも役立つから始末に悪い………
シュナイゼル殿下は何故このような連中を放置される……それとも、泳がせているのか?
だとしたら、命乞いの算段でもしておいた方が良い。とはいうものの、果たして聞き入れてくれるような者がいることか……あのバトレーはクロヴィスの補佐としての実績を考慮されて復帰したような物だ………だが、マクスタイン本人はそれが弱い。
「ライル殿下やシルヴィオ殿下でもあれば、まだまともな働きをさせて貰えただろう……」
あの二人はナンバーズを採用しているという皇族にあるまじき面がある。だが……ルーカスとは比較にならないほどの良識を持ち、比べることが侮辱とする声もある。
「最悪の沼に入ってしまったか……」
とにかく、死なないようにしなければ。ルーカスと敵の両方から……
自分だけの身を守るためにマクスタインは援軍と補充されるKMFのリストに目を通した。
「くそ!!」
ヴァルター・E・クルークハルトは自棄酒をしていた。昨日、一人の女性が幕僚の一人によって殺された。飽きたからだ。
来て、数日でクルークハルトの心は疲弊していた。この軍に来る補充要員もどうせろくでもないような輩ばかりだろう。『ユーロ・ブリタニア』内でクルークハルトはシン・ヒュウガ・シャイングのように成り上がりと称されていた。だが、これはそれよりも遙かに居心地が悪い。
「『ユーロ・ブリタニア』の騎士である俺が、何故こんな賊共の軍にいるんだ!!」
もしかしたら…いずれ奴らと同類になるのでは?そんな想像をしたクルークハルトは寒気がした。冗談じゃない。そんなの、死んでもゴメンだ。
二日後、ルーカスはフィリアと他の女二人を抱いた。まだまだ足りず、ルーマニアの娘を抱いている時にフィリアがすり寄った。
「ルーカス様…私も……!」
「少し待て…!」
この騎士に選んだ女も脇で泣いているポーランドの女も悪くない。が、他の女が欲しい……ライルの侍女や騎士、ウィスティリアの令嬢にシルヴィオのメイドとその下にいる大貴族軍のイレヴン、後は『ヴァルキリエ隊』のリーライナ・ヴェルガモンあたりだ。あのあたりは本当に美味そうだ………とはいえ、上手い具合にあの邪魔な男共が死んでくれないと無理だ。
「お前も良いが、ライルやシルヴィオの女共も欲しいね。」
「欲張りな方…でも、素敵です。」
俺が皇帝になれば、全ての富と権力は俺の物だ。ブリタニアが世界を制覇すれば、この世界の全てが俺の物。邪魔なシュナイゼルもコーネリアもライルも殺せば、誰も俺に逆らえまい。
ルーカスは自分が選ばれた特別な存在であると信じて疑わなかった。全てが自分の物だと。
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