[37746] コードギアス 追憶のエミリオ intermission 懇請 |
- JIN - 2017年10月21日 (土) 15時15分
超合集国連合特別地域。
ハワイ。オアフ島。
グリンダ騎士団総本部。
副監察官室。
「どうしても駄目ですか!? ノネットさん!?」
「分かんない子だねえ。オズ。あたし達はあくまで超合集国の出動決議がなきゃ動けないんだよ。以前の海賊騒動みたいに近くで起きた人道問題ならともかく、遠くユーロピア方面で起きてる事なら尚更だよ。それにやっとこちらまでグランベリーを戻したばかりじゃないか。例のリングス共のおかげで機体の多くもウスリーでボロボロだし、一体あたしらに何が出来る?」
「じゃあ。私たちには黙って見てろと!?」
「ああ。そうだよ。フジ決戦の時みたいにね。とにかく今はあたしたちの出る幕じゃない。たとえ出られる状態であってもね。それにあたしたちは十分ウスリーで役割を果たしたんだ。出るとしてもクレナイ騎士団にでも行ってもらうさ。たまには連中にも働いてもらわなきゃ」
「じゃあ。私たちは見てろと?」
「無理に出てもやられるだけだ。今の北ユーラシアの威力は良く分かっただろ。あのゼロまで落としたんだ。今度こそやられる。それにおまえさんが一年前にドロシーに言ったろ。みすみす剣を折られる真似をさせるわけにはいかないんだ」」
「じゃあ。せめて単独での現地派遣だけでも!」
「行って何する気だい? 割って入って調停でもするかい? 別にあちらからお呼びでもないだろ?」
「でも…」
「おまえさんが平和を守りたいって気持ちは良く分かる。お姫さんや兄貴の尊い犠牲を払って得た尊い平和をね。でもそもそもあそこではまだ平和なんてきちゃいないんだよ」
「それは…」
「あそこはいわば二年前からポッカリ空いた政治的な真空地帯だ。そこを塞ぐ為にはむしろ互いの力関係を一度はっきりさせなきゃならないんだ。北ユーラシアや周辺諸国が国として自立出来るかどうかを試すためにもね。いいかいオズ。ここはどうしても避けて通れないんだ。たとえどう動こうが今はただ見てることだ。出番が来た時すぐに出られるよう、しっかり準備をした上でな」
「…」
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